ときどき家のなかで見かける小さくて黒い蜘蛛。「蜘蛛は殺さない方がいい」という話を聞いたことがあるので、見かけても何となくスルーしていました。

しかし、本当に放っておいても大丈夫なのか、家や人に害はないのかと、ふと心配になってきました。

そこで、いつの間にか現れて、いつの間にかいなくなっている小さな蜘蛛の正体について調べてみました。

小さくて黒い蜘蛛の正体はアンダソンハエトリ

家の中見かける1cmほどの黒い蜘蛛の正体はアンダソンハエトリという蜘蛛で、一般的には家グモと呼ばれている蜘蛛です。

アンダソンハエトリは、「ハエトリ」と名付けられているだけあって、小バエを捕まえることを得意としています。

 

じわじわと距離を詰めていき、一気に捕獲します。小バエだけでなく、ダニや小さいゴキブリまでも捕まえることから、人間に役立つ益虫とされています。

私たちの知らないとことで、害虫たちをやっつけてくれていたなんて、驚きです。

アンダソンハエトリの生態

世界にもたくさん分布していて、特に熱帯地域に多く生息しています。

日本では北海道以外の本州、四国、九州、南西諸島に広く分布しています。

 

6~8月頃に活発に活動しています。

屋内に住むことが多く、都市部でもよく見かける蜘蛛です。近年の温暖化で、生息地が北上している傾向にあります。

 

体長はオスが6~7㎜、メスが8㎜程度でメスの方がちょっと大きくなります。

オスは黒く、白い模様があるのに対して、メスは茶褐色をしています。

 

小さな虫なので寿命は約1年程です。動かない状態でいるときは、もしかしたら寿命が迫っているのかもしれません。

しかし、蜘蛛は絶食に強い虫で数週間は何も食べなくても生きていけるうえ、冬の前には越冬のためにエネルギーを蓄えているという場合もあります。

この場合は春になったらまた元気に動き出します。動きの鈍いアンダソンハエトリを見つけたら、安全な場所にそっとよけておいてあげるといいかもしれませんね。

アンダソンハエトリの特徴

英名がジャンピングスパイダーとされるように、ジャンプが得意で、ぴょんぴょんと飛び跳ねるように移動し、壁やガラスの上も歩くことができます。

アンダソンハエトリは、移動しながら常に糸を出していて、移動中に、万が一足を踏み外したとしても、糸を命綱にしているそうです。

また、家の中を常に徘徊しながら食べ物を探しますので、蜘蛛の巣を作りません。移動が多いことから、他の蜘蛛よりも視力が発達していることも特徴です。

人に慣れるアンダソンハエトリ

民家に生息していることも多いアンダソンハエトリは、人が近づいてもそんなに逃げることはありません。

それどころか人の手の上に乗せることもできます。

また、アンダソンハエトリは、動くものなら何でも反応する習性があるので、パソコン画面のマウスポインタにまで反応するそうですよ。

 

ぴょんぴょんとポインタに反応する姿はコミカルで延々と遊べそうです。

一緒に遊べるとなると、だんだん愛着も沸いてきちゃいそうですね。ハエトリグモを、実際にペットとして飼っている人もいるそうです。

名前の由来

アンダソンハエトリ、なんだか人の名前のような気もしますが、そのままズバリ、発見者の名前から名づけられました。

アンダソンハエトリを発見したのは約200年以上前に活躍していたフランス人博物学者「ミシェル・アンダソン」です。

彼は、アフリカでこの蜘蛛を発見しました。

アンダソンハエトリに出会ったら

もし、家の中で小さくて黒い蜘蛛に出会ったら、それはアンダソンハエトリの可能性が高いでしょう。

虫や蜘蛛が苦手な人は、気持ち悪いと思うかもしれませんが、できれば、そのままそっとしておいてあげましょう。

そうすれば、私たちが戦わなければならない相手、小バエやダニ、小さなゴキブリの赤ちゃんをアンダソンハエトリが食べてくれます。

家の中をパトロールしてくれている小さな用心棒だと思えば、苦手な人でも少しは好きになれるかもしれませんよ。

ライター:さくら