春になると聞こえてくる鳥の鳴き声。
とても美しくて、心が洗われますよね。
そのなかでも今回は「カッコウ」に注目しました。
カッコウの鳴き声の特徴はどんなものでしょうか?
カッコウの生態と共に詳しく調査していきたいと思います。
カッコウの生態
「カッコウ(郭公)」とは鳥綱カッコウ目カッコウ科の鳥です。
カッコウは世界中で親しまれている渡り鳥です。
見た目はホトトギスやツツドリに良く似ていますが、鳴き声に特徴があります。
カッコウの大きさは全長35センチぐらいで、鳩よりも少し大きめです。
体重は110グラムぐらいで、細身の体型です。
カッコウの体の色は、頭頂部から背中の後ろ姿は青みがかった灰色です。
胸とお腹は白くて、背中と同じ色の細いしま模様が横にあります。
翼と尾の部分は黒褐色です。
メスはのどの部分が赤褐色です。
メスの中には、灰色の部分が赤褐色のものもいます。
カッコウの足の指は前後に2本ずつある対趾足です。
木の枝に止まりやすい足の形をしています。
カッコウは体温保持能力が低いので、気温や運動などで体温がかなり変わります。
カッコウは動物食なので、主に毛虫などを食べます。
カッコウの托卵
カッコウは「托卵(たくらん)」することで有名です。
この「托卵」とは、自分の卵を他の鳥の巣に産んで、その鳥に卵を育ててもらうことです。
カッコウの卵を育ててくれる鳥は「仮親鳥」と呼ばれます。
カッコウは自分の卵を仮親鳥の巣に産みます。
そのとき仮親鳥の巣に仮親鳥の卵が合った場合、カッコウはその卵をひとつ巣から落として、自分の卵を入れます。(結構酷いですね・・・怖)
何も知らない仮親鳥はカッコウの卵を育てていきます。
カッコウの卵は仮親鳥の卵より1~2日先に孵化します。
モズやオオヨシキリ、ホオジロなど20種類以上の鳥の巣に托卵します。
カッコウの生息地
カッコウはユーラシア大陸とアフリカ大陸でたくさん繁殖しています。
4~5月になると、繁殖の為に日本に飛来します。
日本では「夏鳥」とされていて、本州中部~九州に多く見られます。
山林や森林、草原、牧草地、平地、住宅街などに生息しています。
だんだん寒くなっていく9~10月頃に、フィリピンやマレー半島などに戻っていきます。
カッコウの鳴き声の特徴
カッコウは「カッコウ、カッコウ」と鳴きます。
この鳴き声はオスのカッコウがメスに求愛するときや、自分の縄張りを主張するときに鳴く鳴き声です。
この「カッコウ」という鳴き声はとても美しくて有名です。
鳴き声が自分の名前になるほど特徴的で、カッコウの種小名”bcanorus”は”音楽的な、響く”という意味があります。
ですので、カッコウの鳴き声の特徴は「カッコウ」と聞こえることです。
ちなみにカッコウのオスとメスの地鳴きは、鋭く「ピピピピピ」と鳴いたり、高い声で「ピヨピヨピヨ」と鳴いたりします。
カッコウには別名がある
カッコウには「閑古鳥(かんこどり)」という別名があります。
昔日本人はカッコウの鳴き声を聞いて、物寂しさを感じることが多かったそうです。
その寂しい気持ちを松尾芭蕉が句にしています。
「閑古鳥が鳴く」という言葉はさびれたさまのことで、閑古鳥はカッコウのことを指しています。
カッコウの鳴き声の特徴についてのまとめ
カッコウの鳴き声の特徴について、カッコウの生態と共に詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
カッコウの鳴き声の特徴は「カッコウ、カッコウ」という鳴き声です。
「カッコウ」と鳴くので、カッコウという名前が付いたほど、聞こえる鳴き声はとても美しいものです。
今年の春もカッコウの美しい鳴き声を聞きたいものですね。
(ライター 雲呑)