カメレオンは爬虫類のカメレオン科の生物です。皮膚のでこぼこと奇妙なルックスが特徴ですね。
カメレオンは意外に繊細な生物でもあります。そんなカメレオンの餌は何が良いのでしょうか?
カメレオンの生活や種類
世界には約200種ほどのカメレオンが生息するとされており、生息地や生態は多岐に渡ります。
マダガスカルやコモロ諸島、インド、アフリカ大陸北部のサウジアラビアからイエメンなどにかけてなどです。
ペットとしてもお馴染みのパンサーカメレオンは、生息する地域によって体色の変化が大きい種です。
また、尾が発達しているのは、樹の上に登るときにぐるぐると巻きつけてつかまるためのようです。
カメレオンの四肢は、樹につかまることができるように指が分かれており爪もついています。
エボシカメレオンはサウジアラビアなど北東アフリカ付近の標高1000mほどの高地に棲むカメレオンです。
頭部の突起が特徴のカメレオンです。オスで60cm、メスで40cmほどになります。
比較的温度の変化に強い種類とされ、ペットとして飼育されていることもあるようです。
基本的に樹の上で生活し、単独で生活しています。昆虫食ですが、乾燥する季節には果物などを食べることもあるようです。
繁殖期ははっきりしませんが、メスは砂の中に20~30個ほど産卵し、150日から200日ほどで孵化し、5ヶ月ほどで性成熟します。
寿命はおおよそ4~6年ほどとされています。
2012年に発見されたヒメカメレオンの一種のミクロヒメカメレオンはたった2,5cmだそうです。
ジャイアントフィッシャーカメレオンはタンザニア地方に生息する種類ですが、40cmくらいになるようです。胴体はずっしりしています。
カメレオンの餌と捕食
カメレオンは体を動かさずに瞬時に舌を伸ばし、昆虫や小型のカエルなどを食べてしまいます。
カメレオンが好むのは、アリやコオロギなどの昆虫、爬虫類などです。
ドワーフカメレオンは砂漠に棲むベージュ色の小型のカメレオンですが、体の倍近くの長さの舌を持っています。
ドワーフカメレオンは体長が15cmほどですが、自分の体より大きな獲物も仕留めます。
カメレオンの舌には根元から骨が伸びています。
その周りを筋肉が覆っています。平常時は筋肉は縮んだ状態で口腔内にしまわれています。ひとたび獲物を見つけると、この骨が前方に押し出され縮んでいた筋肉は一気に伸び、粘着力に富んだ舌でバッタなどをくっつけて即座にしまい込みます。
パンサーカメレオンの場合、この一連の動作を0.07秒で行います。
おっとり生活しているかのようなカメレオンですが、捕食の際は何食わぬ顔で超絶技巧をやってのけるのです。
カメレオンは野生下において生きた獲物を捕らえます。飼育する際には生きた餌が必要です。
水すらも木の枝などから垂れているものしか飲みません。
カメレオンの体の色
カメレオンの体の色は本来何色なのか、というのは誰もが一度は気にしたことがあるのではないでしょうか。
マダガスカルに生息するという「パンサーカメレオン」の皮膚から判明したことは、カメレオンは皮膚に2つの層をもっておりそれが皮膚の色が変わることと関係しているということだそうです。
皮膚の下の層には結晶化した細胞を持ち、それらが密になっている場合は青色の光線を反射しパンサーカメレオンの持つ本来の体の色素である黄色と一緒になり、パンサーカメレオンはグリーンになります。
この結晶化した細胞が伸びた状態になると、オレンジ色や赤系の色になります。
カメレオンの皮膚の2層目の部分は成熟したオスに発達がみられ、メスにアピールするため、太陽光線から身をまもるため、またはコミュニケーションのためだともいわれます。パンサーカメレオンが緑色の時は比較的リラックスした状態だそうです。
2層目は構造色ともいわれることがあり、近赤外線を反射するようにできています。
カメレオンは変温動物ですから、体温を上昇させるもとになる太陽光線に敏感です。近赤外線は赤色の波長に近いものです。
カメレオンがそれを視力によって認識しているかははっきりわからないようですが、我々人間よりははるかに沢山の光を皮膚などから感知している可能性があるようです。
生息地にもよりますが、カメレオンには天敵が多く、鳥類やヘビ、他のトカゲなどといわれます。
カメレオンの目の仕組み
カメレオンのオスはメスの取り合いになった時には、体色を変化させるといわれます。
色彩が明るい方が勝つともいわれますが、カメレオンはどのように周囲を見ているのでしょうか。
凄まじい近眼の様に見えるでっぱりは、目を守るための瞼です。一対の目は左右違うように動かすことが可能であり、360度見えるようになっています。
カメレオンがあまり動かずに獲物を仕留める事ができるのは、カメレオンの視覚に死角がないからです。
眠る際は頭部の眼窩のくぼみの穴の中に目をしまいこみます。しかしこの目には弱点があります。
あまりに出ているためかケガをしやすいのです。
カメレオンの餌と水
カメレオンは脱水しやすく、水分が不足すると目の周りが落ちくぼみ、周囲の皮膚がしわしわになり、立派な目もあまり開かなくなってしまいます。
カメレオンを飼育する時には新鮮な餌を用意するとともに、水のあげ方に注意すること、診てもらえる病院をあらかじめ決めておくとよいでしょう。
(ライター:おもち)