皆さんはカッコウという鳥をご存知でしょうか。

「カッコウ、カッコウ、静かに」という歌詞でお馴染み、「かっこう」という童謡でも有名かと思います。

今回は、その「かっこう」についてご紹介いたします。

カッコウってどんな生き物?

カッコウ目カッコウ科の鳥です。日本では、5月頃に見られる渡り鳥で夏の鳥とされています。

 

ユーラシア大陸・アフリカ大陸などで広く分布されています。森林や草原などに生息しています。

日本では、寒い地域の平地などに生息していますが、主には山地におります。主食は毛虫。昆虫類を食べ、節足動物なども食べます。

カッコウの名前の由来

カッコウという鳥は、その名の通り「カッコウ」と鳴く為にそう呼ばれるようになりました。

何ともユニークな鳴き方で特徴的です。

 

また、学名は「ククルス、カノルス」といいます。「ククルス」は、カッコウの鳴き声からとり、また、「カルノス」はラテン語で「音楽的」という意味になります。

フランスでは、明るく楽しい歌声として民謡の中で歌われ、ロシア・フィンランドなどでは悲しみの声として歌われています。

 

また、カッコウの季節になると、ヨーロッパでは少女が最初に聴いたカッコウの鳴き声の数で自分が何年経ったら結婚するかを占うそうです。

日本語では、「かっこう」と鳴くそうですが次のような言い伝えがあるそうです。

 

日本昔話では―あるとき母親が子供に「背中がかゆいので、かいてくれないか」と頼みましたが、子供は遊びに夢中で聞いてくれません。

母親はしかたなく川辺の岩で背中をこすっていましたが、あやまって川に落ち、死んでしまいました。

 

子供はたいへんな親不孝をしたと悲しみ、鳥になって、今も背中をかこう、かこう、カッコー、カッコウと鳴いているのです。(引用:カッコウ)

なんだか悲しいお話ですね。

カッコウの子育て

カッコウは、独特な方法で子どもたちを育てます。

「托卵(たくらん)」という方法です。

 

托卵とは、その字のごとく、自分の卵をほかの鳥に育ててもらうという子育て方法です。

かっこうをはじめとするカッコウ科の鳥類に見られる傾向があり、オオヨシキリ・ホオジロ・モズなどの鳥に托卵をします。

 

魚類や昆虫などにもみられる習性の「托卵」は、想像するならば、みにくいアヒルの子のようなものでしょうか。

あの物語は托卵とはちょっと違いますが、アヒルの子どもたちに混ざって白鳥の子がいたというように、托卵の場合は餌をほかの鳥(仮親)からもらって育って、大きくなって巣立ちます。

 

巣立つ際に、かっこうのひなたちは自分以外の卵やひなを巣から落とします。

それは巣の持ち主の種族のひなたちよりも早く孵化し、仮親からの愛情を一身に受けるからです。

 

流石に仮親でも、違う子の卵はわかるのではないか、とお考えでしょう。

ばれない工夫がされています。それは、卵の殻にガラや色がついており、托卵する相手の鳥の卵の特徴に似たものにするそうです。

 

また、托卵をする際には、卵の数を合わせる為に、自分の卵と交換をして持ち出すこともわかっています。

子育ての工夫といえるのか、ただの横着なのか不思議な子育て方法ですね。

カッコウの豆知識

日本の言葉で「閑古鳥が鳴く」というものがあります。

この閑古鳥とは、かっこうのことをさし、さびれた様子などを指します。

 

カッコウの鳴き声からもの悲しさを感じていたからと考えられています。

またカッコウは、「郭公」と漢字で書きます。平安時代以来、ホトトギスのこともこの「郭公」で表現されることがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

カッコウの子育て方法は、ちょっと真似をすることはできませんが、工夫されているようです。

(ライター:Teyo)