私たちの身の回りには、実に様々な種類のダニが存在しています。
中には人間にとって無害なものもいますが、厄介なのは「刺す」ダニですね。
蚊と違って肉眼では見えない上に、季節を問わず現れるから困りもの。
今回はそんな「刺すダニ」の中でも特に代表的な、「ツメダニ」について見ていきたいと思います。
生態や駆除方法などを知り、ツメダニの脅威とおさらばしましょう!
ツメダニの生態
ツメダニは大きさ0.2mm~1㎜ほどのダニで、家の中では畳、住宅、布団などに生息しています。
特徴はその名の通り、大きく鋭いツメ。
しかし肉眼では見えないので、今家にいるダニがツメダニどうかなど確認する術はありませんが…。
彼らは高温に強く、特に気温が30度を超える夏の間に大繁殖します。
とは言っても、家の中には布団やカーペットなど季節問わず暖かい場所はたくさんありますから、彼らがいなくなる時期というのは無いと思って良いでしょう。
ツメダニが餌とするのは、他のチリダニ類やイエダニ類、時には同じツメダニすらも捕食することがあります。
ダニと言えば血を吸うと思われがちですが、ツメダニが吸うのは血液ではなく体液。
他のダニの体液を吸って、養分としているのです。
こうして見ると、他のダニを退治してくれる益虫なのでは?と思われがちですが…。
じつはツメダニ、人間の体液も吸うのです!
やはりダニはダニ、人間にとっては有害な虫ということですね。
ツメダニの被害
それでは、実際にツメダニに刺されるとどのような症状が起こるのでしょうか。
まず、刺された瞬間は痛みも痒みも感じることはありませんし、刺されてすぐは何の症状も出てきません。
変化が起こるのは刺されてから1~2日後。
患部は赤く腫れ、蚊に刺されるよりも強い痒みが襲います。
しかもそれが長引く。
刺された跡もしばらくは消えません。
また、ツメダニの分泌物や死骸などが原因となり、アレルギー性の皮膚炎、鼻炎、喘息、結膜炎などを引き起こすことも。
さらに、傷口から感染症を引き起こすこともあるので、腫れや痒みがひどすぎる場合やそれ以外の症状が表れた場合はすぐに病院へ行きましょう。
あまりないことではありますが、ツメダニに刺されているのに気付いても力づくで引っ張ったりはしないでください。
ツメが傷口に残ってしまうと、それも感染症の原因となってしまいます。
ツメダニを駆除するには?
ツメダニは、餌となるチリダニやイエダニの増殖に伴って増えていきます。
駆除するためには、チリダニやイエダニも含めて一斉に退治してしまわなければなりません。
簡単かつ効果的なのは、熱による駆除。
ダニは全般的に熱に弱いので、50度以上の熱に20分以上さらされるとほぼ死滅します。
60度以上なら瞬殺。
天日干しだけでは温度的には不十分なので、布団乾燥機やホットカーペットのダニ退治モード、またカンカン照りの日に車の中に放り込んでおくというのも効果的。
そして熱を加えた後は、掃除機で死骸を吸い取りましょう。
布団一面に一分ほど掃除機をかけるのが理想的です(専用ノズルを使ってくださいね)。
そして駆除した後は、次の発生を抑えることも重要です。
ツメダニは湿気を好むので、部屋の換気をする、天日干しをする、除湿器を使うなどして、部屋に湿気がこもらないようにしましょう。
こまめに掃除をして、餌となる他のダニやホコリなどが溜まらないようにするのも大切です。
ツメダニについてのまとめ
基本的に、家に発生するダニはどの種類でも駆除方法は同じです。
とにかく熱する!そして吸い取る!
発生させないためには除湿と掃除!
これさえできていれば、ダニの被害に悩まされることも無くなるはずです。
布団はフカフカになるし空気や部屋は綺麗になるしで、一石二鳥ではないでしょうか。
(ライター もんぷち)