冬から春にかけて出回るイチゴですが、初夏に実をつけるイチゴもあります。
ハダニの発生に備えてどのような対策が良いのでしょうか?
イチゴの特徴
イチゴは水を好む作物です。イチゴは生育するにつれ根を横に広げ増えていきます。
日向を好み露地植えが向きますが、プランターで栽培する事もできます。
日本で販売されているイチゴの苗はバラ科オランダイチゴ属のイチゴです。
イチゴの植え付けは2月から4月に行いますが、一般に秋植えです。
冬から新春になると青果店などにイチゴが並ぶのは秋に植えて実をつけたものです。
イチゴの生育に適した気温は17度から20度です。
高温には弱いようですが、気温が低い冬を越す事で甘い実が実るとされ、氷点下5度を下回らなければ枯れる事はないとされます。
イチゴは虫媒花なので、ベランダなどで育てている場合、人間の手が必要になる事があります。
イチゴの苗や生長点
イチゴの長く伸びる根のような茎はランナーといいます、このランナーの方向と反対の方に花をつけ果実をつけるのもイチゴの特徴です。
ランナーが出る付近はイチゴの生長点ですので、植え付けの時に土をかぶせすぎないように注意します。
生長点から新しい芽が出てきます。
春先に植える場合は2月から4月頃が良いでしょう。イチゴの根元の部分はクラウンとよばれます。
株のすぐ上のあたりです。そこがしっかりしているもの、子葉は一つの茎から3つ出ていますが、色が濃く頑丈そうなものを選ぶと良いです。
土はややアルカリよりを好むようですが、イチゴ栽培用の土が販売されています。
初めての方は栽培セットやプランターに植わっているものを購入してみると良いかもしれません。
イチゴは収穫までの時期が7ヶ月程度と長く、一年で結実させるのはやや難しい作物です。
イチゴの植え付けの向きについて
イチゴの苗にたっぷり水をあげ、植え付けを行います。
この際、ランナーが見えますがランナーが左に向かって伸びていたら、イチゴの茎は右方向に伸びます。収穫しやすいようにプランターなどに植える場合は方向を揃えます。
プランターの大きさですが、最低でも25lほどの容量につき、イチゴは2株程度にします。
底には水はけをよくする為、網の様な中敷きを入れます。初夏になりイチゴが成長してきたら下の方の葉は取ります。
イチゴの果実は寒さに強いのですが、花はそうでもありません。
結実までひと月ほどです。その間に伸びてきたランナーはカットした方が良いようです。
ハダニ類の弱点
ハダニが活発になるのは気温が上がる3月以降といわれます。
イチゴは水を好みますが、ハダニ類はどうでしょう?一般にハダニ類は水が嫌いです。
葉の裏に小さいハダニ類がついていたら葉を取り除き、満遍なく水をかけます。
イチゴは水を好みますが、あげ過ぎると根腐れします。根腐れすると枯れますので注意が必要です。
株の部分は少し土から出し気味に定植しますが、その部分がガサガサに乾燥してしまうと生育によくありませんので、夏の水切れには気をつけます。
イチゴに付きやすいハダニ類
イチゴにつき吸汁するハダニにナミハダニとカンザワハダニがいます。
両方とも雨不足の時期や高温がつづくと発生しやすくなります。
また、葉が密生した状態だと気づきにくくなります。
ナミハダニの発生しやすい気温は25度くらいで、1日に1000個ほどの卵を産み、10日ほどで卵から孵化し活動します。
ハダニ類は虫ではなくクモなどの仲間なので、ハダニ専用の駆除剤を使います。
マシン油剤の使用も考えらえますが、うまく噴射する事が結構難しいのです。
気温が下がってくるとハダニ類の活動は低下します。
水をかけてダメだったら薬剤を使用しますが、同じものの連用は避ける方が良いです。
秋植えのイチゴのハダニ対策
秋に植えたイチゴの場合、越冬がうまくいけば5月以降にイチゴの収穫が見込まれます。
ハダニがつきやすくなる時期でもありますので、対策が必要です。基本的には水やりの際に、変なぶつぶつが葉の裏にいないかをよく見ます。
もしいたら、水を葉裏までかけて洗い流し、様子をみます。まだ出てくるようなら、最近はでんぷん質でできた比較的取り扱いが安心なハダニの駆除を期待できる駆除剤もありますから、それを使用します。
イチゴの栽培とともにできるハダニ対策
ハダニの対策として、イチゴを丈夫に育てる事を目標にしましょう。
植え付けを行う時には、イチゴの苗の状態を上から下までよく見る事ができますので、イチゴの葉の裏側や茎、ランナーの出方などに注意し、水をたっぷり与えます。
ハダニ発生を抑えるためには最初が肝心です。
(ライター:おもち)