美しい花を咲かせるバラですが、病気や害虫に弱いという弱点を持っています。
バラを栽培するにあたって一番大変なのは、病害虫対策といっても過言ではありません。
そしてそんな虫の中で今回対策を紹介するのは、「ハダニ」です。
小さく気付きにくい虫ですが、放っておくと葉や株に大ダメージを与えてしまう厄介なやつ…。
しっかりとハダニ対策をして、バラを守りましょう!
ハダニってどんな害虫?
ハダニは植物の葉っぱに寄生する虫で、葉の裏から植物の栄養を吸い取ります。
様々な植物に寄生するため、バラも例外ではありません。
大きさは0.3~0.5㎜ととても小さく、被害が広がるまで全く気付かないことも。
そんな小さな虫が一匹二匹いたところで、絶対肉眼ではわからないですもんね…。
しかも無性生殖と有性生殖どちらも出来るので、爆発的に増殖してしまうのも厄介なところ。
バラがハダニに寄生されると、葉の表面にかすり状の白い斑点模様ができます。
これは「モザイク病」の症状ともよく似ているのですが、葉の裏を虫メガネなどで確認して、小さな虫が付着していればそれはハダニの仕業。
ハダニは基本的に葉の裏側に寄生しているので、何かバラの葉の様子がおかしいなと思ったら、必ず葉裏を確認しましょう。
花や蕾にばかり目が行きがちですが、日頃から葉っぱの様子も良く観察しておくといいですね。
もしも寄生されたまま放っておくと、葉はどんどん養分を失くして落葉し、そうなると光合成もうまくできなくなり株自体が弱ってしまいます。
そうなると花が咲かなくなったり、最悪の場合は枯死することも…。
また他の病気を招くおそれもあるので、ハダニは見つけ次第すぐに駆除しましょう!
バラのハダニ対策
バラを守るためには、どんな対策をすれば良いのでしょうか。
まずはできる限りバラに寄せ付けないようにするために、周囲の雑草などは抜いておきましょう。
周りに雑草が多いと、そこからハダニが移ってくるのです。
また、ハダニは高温と乾燥を好む性質があるため、日頃から葉裏に水を吹きかけるのも効果的。
そしていくら予防を頑張っても発生が防げないこともあるので、発生後の駆除方法についても見ていきましょう。
まず数が少ない場合、ガムテープで取り除いたり、強めに水を吹きかけて飛ばしてしまいます。
ただし水で吹き飛ばす方法は、株がたくさんある場合には不向きなので注意。
(吹き飛ばされたものが、別の株についてしまうこともあるためです。)
とはいえ、水の散布は予防や繁殖を抑える面でも効果があるので、やって無駄になるということはありません。
既に大量発生した後だと、ガムテープなどでは駆除が追い付かなくなるので、殺虫剤の使用も考えなくてはなりません。
しかし、じつはハダニは薬が効きにくく、専用の殺ダニ剤でも太刀打ちできないこともあるそうで…。
そんな中で殺虫剤よりも効果があるかもしれない、と紹介されていたのが、「コーヒー」を忌避・防除剤として使う方法です。
やり方は、濃い目に作ったコーヒーを霧吹きで吹き付けるだけ。
天然成分なので安心ですし、お手軽に試せる方法ですね。
ただデメリットとして、しばらくの間、バラがコーヒー臭くなってしまうのが難点なんだとか…。
バラのハダニ対策についてのまとめ
バラは様々な害虫や病気に弱い植物なので、一つの虫にやられてしまうと、そこから芋づる式にどんどん他の虫や病気にもやられてしまうことも。
美しいバラの花を堪能するためには、しっかりと防虫・駆除をしなければなりません。
被害が大きくなってからでは回復も難しいし時間がかかるので、日頃からよくバラの様子を観察し、初期段階で対処できるようにしておきましょう。
(ライター もんぷち)