植物に現れる小さな害虫「コナジラミ」。

小さいからと言って油断していると、植物が大きなダメージを受けてしまうこともあります。

 

コナジラミの被害を防ぐにはどうしたらいいのか?発生してしまったらどうやって駆除するのか?

大切な植物を守るために、そんな疑問についてまとめてみました。

コナジラミの生態

コナジラミは野菜、花、果樹、観葉植物など、様々な植物に発生する害虫です。

成虫の大きさは約1~3mmで、白く細長い翅とクリーム入りの体が特徴。

 

見た目はコバエの白いバージョンという感じですね。

幼虫は成虫よりも小さく、透明な楕円形。

 

繁殖力がとても強く、気候が良ければ2週間から1ヶ月ほどの間に卵から成虫へと育ち繁殖を繰り返します。

そのため爆発的に数が増え、寄生された植物をゆするとまるで粉のように飛び立つことから、「コナジラミ」という名前が付けられました。

 

コナジラミは卵から成虫になるまでを通して植物に寄生し、葉の裏から汁を吸い取ります。

寄生された葉は養分を奪われ枯れてしまい、それが植物全体の成長を止めてしまうことも。

 

また、コナジラミの出す排泄物がウイルスの媒体となることで、すす病などの病気を発生させる原因にもなるのです。

単体で見るとあまり気持ちの悪い虫ではありませんが、「粉」のように大量に発生してしまうと気持ち悪さも格段にアップ…。

 

もし植物への影響が出なくとも、駆除してしまいたい気持ちになりますね。

コナジラミが発生しやすいのは、4月から10月頃にかけて。

 

暖かく乾燥した場所を好むので、雨の当たらないベランダ菜園や観葉植物は特に要注意です。

気付かないうちに大量発生してしまうことがあるので、日頃からこまめに植物の様子をチェックしましょう。

葉の裏に寄生するので気付きにくいかもしれませんが、周りに白い虫が飛んでいる、葉の色が薄くなっているなどの異常がないかをよく見てください。

コナジラミの駆除方法

コナジラミを発生させないためには、まずは予防策を徹底して行いましょう。

コナジラミは風通しの悪い場所を好むので、葉を剪定したり植物同士の間隔を空けるなどして、植物や葉が密集する状態を避けてください。

 

また、光や湿気を嫌う性質があるので、定期的に葉の裏に霧吹きをしたり、植物の根元にシルバーマルチを敷くのも効果的。

物理的に植物に触れられないように、防虫ネットをかけるのもおすすめです。

 

さらに黄色いものに誘引されるという習性を持っているため、植物の近くに黄色い粘着シートを設置しておくという方法も。

粘着シートでは見栄えが悪い…という場合は、コンパニオンプランツとしてマリーゴールドなどを置いておくと良いでしょう。

 

すでにコナジラミが発生してしまった場合は、殺虫剤を使用するのが一番確実で手っ取り早い方法です。

しかし、あまり薬剤を使うのは…という人もいるでしょう。

その場合は、牛乳や石鹸を薄めたものを霧吹きで吹きかけることで、コナジラミを窒息させることができます。

 

屋外の植物ならば、天敵となるテントウムシなどを利用するのもいいでしょう。

ただしどの方法にしても、一度大量発生してしまうとなかなか駆除が追い付きません。

 

まず何よりも予防策を徹底しつつ、少しでも発生した時点での早急な駆除が重要になります。

特に夏の間は驚くほどのスピードで増えますから、本格的に夏を迎える前に対策をしておきましょう。

コナジラミについてのまとめ

体の小さいコナジラミですが、数の暴力で植物に襲い掛かります。

駆除しても駆除しても発生する…というイタチゴッコにならないためにも、予防や対策はしっかりと!

 

なめてかかると大変なことになりますよ。

室内や温室など年中暖かい場所では、季節を問わずに発生する危険があるので特に注意しましょう。

(ライター もんぷち)