アカドンコという深海魚をご存知でしょうか?
一度アップで顔を見たら、泣く子も黙る恐ろしさ!?
今回はそんなアカドンコについて詳しくお話ししていきます。
アカドンコの特徴
アカドンコは硬骨魚鋼スズキ目ウラナイカジカ科に属する海水魚です・
エビナカジカとも呼ばれ、北海道から熊野灘にかけての太平洋側に分布していますが、特に東北地方で多く見られます。
水深300~1000mの深海に生息していてます。
頭が大きく、オタマジャクシに似た体型をしていて、体はブヨブヨした皮膚に覆われ、体長30㎝位。体中がゼラチン状で、コラーゲン100%という面白さです。
頭部の側面と腹面に多くの小皮弁があり、体は紫褐色で死後は虫食い状の斑紋が出るのが特徴です。
肉食性で自分の体長と同じ程度の魚を食べることもありますが、自らエサを探して動き回ることはせず、じっとしています。
世界一醜いと言われるアカドンコ
アカドンコの顔つきは世界一醜いとまで言われていますが、実は食用にすると美味しい。
旬は寒いじきで、乳白色の身は唐揚げに、肝は鍋などにします。
内蔵を鰓を取り除いてみそ汁にしたり、醤油汁にしたりすると良く合います。
鱗がないのでぶつ切りに舌だけですぐに調理できるのがとっても便利。
皮、胃、身を湯引きして茹でた肝と酢味噌を合わせてすり鉢ですったとも和えは絶品です。
ウラナイカジカ科の生き物
ウラナイカジカ科の魚類は全て海水魚で、インド洋、太平洋、大西洋など世界中の海に幅広く分布しています。ネルソン体系においては2亜科8属35種が認めらています。
海底からあまり離れずに生活し、底生性魚類のグループで、沿岸付近の浅い海で暮らすものから水深2800mで暮らすニュウドウカジカのような深海魚まで、その生息水深はとても幅広くなっています。
ウクライナカジカ科の仲間は大きく丸みを帯びた頭部とやや側編した退部を持っていて、その体型はどれもオタマジャクシに似ています。
左右の眼が離れていることが最大の特徴で、多くの種類では感覚が眼球の直径よりも大きくなっています。
体表は滑らかで、頭部や口の周囲はいぼ状の甲板、あるいは皮弁に覆われています。
体長は種によって様々ですが、最大種のニュウドウカジカは全長70㎝に達することもあるようです。
背ビレは1つ、ガンコ属・コブシカジカ属では基底が2つに分かれ、背ビレの基部はしばしば皮膚に埋もれて退部と境界は不明瞭です。
腹鰭は1棘3軟条。
鋤骨の歯の有無は様々で口蓋骨の歯を欠いています。
アカドンコ属のボウズカジカ
アカドンコと同じアカドンコ属に分類されるボウズカジカはアカドンコと似た風貌していて、成体も似ているところが多い魚です。
体長は15㎝前後と小さく、手のひらに載るほどのサイズ。
日本の近海だけにいて、しかも居場所は冷水が支配するやや深い海の中です。それで、少し前の図鑑では福島県からせいぜい高知県がその分布範囲とされてきましたが、もっと南の鹿児島県や東シナ海でも確認されてきました。
食欲が旺盛でほとんど動かないでいて、目の前にきたエサを機敏にとらえて飲みこみます。
水族館などでは棒の先にエサをつけて、近づけてやってその様子を見ることができます。
ボウズカジカは2017年5月に名古屋水族館で展示され、その後あちこちの水族館で展示が行われているようです。
もちろん、沼津深海水族館にもいるのでアカドンコと一緒に観察することも出来ますよ。
興味のある方はぜひ出かけてみてください。
アカドンコのまとめ
アカドンコは世界一醜い生物と言われる深海魚。
日本では北海道から熊野灘にかけての太平洋側に生息している。
沼津深海水族館で観ることが出来る。
(ライター ナオ)