夏になると大合唱を始めるセミたち。

その鳴き方は様々で、よく聞くと個性があって面白いですよね。

 

ところで、セミ中でも一際体の大きな「クマゼミ」は、鳴き声も大きいのでしょうか?

どれがどのセミの鳴き声なのか聞き分けられない…という人のために、今回はクマゼミの鳴き声についてまとめてみることにします!

クマゼミの生態

クマゼミは主に温暖な西日本以南に生息しています。

体長は6~7㎝ほどで他のセミよりも一回り大きく、頭部の幅が広いのが特徴。

腹部あるおへそのような突起が、見分けるポイントです。

都市部でもよく出没するため、西日本以南では誰しも一度は見たことがあるセミなのではないでしょうか。

近年では温暖化の影響か、生息域が北上してきているという情報もあります。

関東や北陸でも見たことがあるという人がいるかもしれませんね。

 

発生時期は主に7月から9月にかけてで、夏の最も暑い時期に発生するセミだと言われています。

真夏なんて涼しいクーラーの中にこもっていたいのに、わざわざそんな中に出てくるなんて大したやつですね。

 

逆に、鳥などの天敵が暑さで活発ではないタイミングを狙っているのでしょうか?

クマゼミは天敵に対して抵抗する術を全く持っていないので、もし襲われた場合は逃げるしかありませんしね。

寿命は幼虫から羽化までが4~5年。

 

地上に出てからは2~3週間です。

「セミは1週間の命」とよく言われますが、思ったよりも長いですね。

長いものでは1ヶ月近く生きるものもいるそうです。

クマゼミの鳴き声

「ミンミンゼミ」や「ツクツクボウシ」のように、鳴き声がそのまま名前になっている種類はわかりやすいのですが…。

鳴き声を聴いただけで、「あ、あれはミンミンゼミだな」とすぐにわかりますよね。

しかしクマゼミは当然「クマクマクマ」なんて鳴くわけではありません。

 

あまり意識することがないので、どんな鳴き声なのか知らない人も多いでしょう。

クマゼミの鳴き声の正解は「シャアシャアシャア」です。

細かくギロを鳴らしたような音ですね。

 

「シャアシャアシャア」の前や途中に「ジーーーーー」という長い声も入ります。

個人的には、ミンミンゼミなんかの鳴き声よりもあまりストレスに感じません。

 

クマゼミが鳴くのは午前中(7時ごろから昼頃まで)なので、あまりうるさく感じないのかもしれませんね。

休日で昼頃まで寝ていたい…という時にはうるさくてイライラするかもしれませんが。

 

鳴き終わると別の場所に移動する習性があるので、少しの間の我慢です。

ただし…何匹もいたり移動先が近場だったりすると、午前中はエンドレスで鳴き続ける可能性もあります…。

 

また、ミンミンゼミと生息域がかぶっている場所では、クマゼミが鳴き終わったと思ったら続けてミンミンゼミが鳴き出すということも。

体が大きい分鳴き声も大きいのかと思われがちですが、単体の声の大きさは他のセミより大きいと断言はできません。

 

しかし、クマゼミは群れて鳴くのが好きなため、大合唱を始めるとかなりうるさく感じられるのです。

クマゼミの鳴き声が、セミの中でも一番うるさいと感じる人が多いのはそのためでしょう。

クマゼミの鳴き声についてのまとめ

クマゼミの鳴き声を聴き分けるポイントをまとめると、以下の通り。

  • 鳴く時間帯(午前中)
  • 「ジーーーシャアシャアシャア」という鳴き方
  • 群れで鳴く
  • 鳴き終わったら移動する

これらを頭に入れておけば、鳴き声を聴いてすぐに「あ、クマゼミの鳴き声だ!」と判断することができるようになりますね。

クマゼミは光ファイバーのケーブルに産卵して断線させるという被害を引き起こすこともあるので、見かけたら(声が聞こえたら)要注意かもしれません。

(ライター もんぷち)