突如室内に出没する恐怖の大王「ゴキブリ」。

その見た目や動きの気持ち悪さは、他の虫とは比べ物にならないほどです。

 

そしてそんなヤツに、「ゴキブリ」なんて言うピッタリすぎるほどおぞましいネーミングを付けたのは一体だれなのか。

今回はゴキブリの語源や、人間との関わりの歴史について調べてみようと思います。

ゴキブリの語源は?

「ゴキブリ」は濁音が2つも入っている上に、なんだか「ゴキ」も「ブリ」も嫌な響きです。

あの気持ち悪い見た目とマッチしすぎて、更に気持ち悪さを倍増させていますよね。

もう少し可愛らしい名前だったなら、ここまで嫌悪感を持たれることは無かったかもしれません。

なぜこんな名前になったのでしょうか。

 

ゴキブリの語源は「御器齧り(ごきかぶり)」。

御器とは食べ物を盛るための蓋つきのお椀のことで、それを齧るから「御器齧り」。

ゴキブリは食べ物だけではなく器までも齧ってしまう、というところから来ています。

 

それでは、なぜそのまま「ゴキカブリ」ではなく「ゴキブリ」なのでしょうか。

じつはこれ、日本初の生物用語集に記載された際、「カ」が脱字により抜け落ちたのが定着してしまった…らしいのです。

用語集を作った人も、間違った名前がここまで定着してしまうとは思っていなかったでしょうね…。

 

江戸時代には「油虫」と呼ばれていましたが、これは見たまんまですね。

まるで油を塗ったようにツヤツヤと光沢がある見た目から付けられた名前で、現在でも地域によっては油虫と呼んでいるところもあるそうです。

(植物にひっついている小さい「アブラムシ」とは別物ですよ。)

 

ちなみに英語では「コックローチ」。

なんだか「ゴキブリ」と呼ぶよりも、ちょっとカッコイイ感じが…!

やはり名前というのは、その生き物のイメージを決める上でとても大切だと思います。

ゴキブリと人間の歴史

ゴキブリは今から3億年以上も昔から現在の姿で存在しており、生き物としては人類よりもはるかに先輩です。

彼らにしてみれば、「後から出てきた人間がデカい顔してんじゃねーよ!」って感じかもしれませんね。

 

それだけ歴史のある虫ですから、人類が誕生した時には既に身近にいたとしてもおかしくありません。

記録に残っている中では古代ギリシア時代(数千年前)のものが最も古く、その頃には既に人類にとって身近な虫だったようです。

 

日本では縄文時代の土器から卵の痕跡が発見されており、やはり人類の歴史には常にゴキブリが身近にいたということが分かりますね。

ただ、一概に害虫として扱われていたわけではありません。

 

ほぼ全世界でゴキブリは食用として食べられてきた歴史があり、現在でも一般的に食用とされている国もあります。

(ただし、食用として流通しているもの限定です。その辺にいるのを捕まえて食べるのは、寄生虫や病原菌の心配があるので注意。)

 

日本でも、一部のお店で「ゲテモノ料理」として食べることは可能なようです。

興味がある人はぜひ…。

 

また、意外にも海外ではペットとして人気があるということを知っていましたか?

あんなもんを飼うなんて、狂気の沙汰…と思う人が大半でしょうが、根強いマニアもいるのです。

 

全世界に約4000種がいるとされていますから、中にはあまり気持ち悪くないものもいるのでしょうか。

家などに出没するやつらとは別物として考えれば、他の昆虫を育てるのとそう変わりないのかもしれませんね。

ゴキブリについてのまとめ

ゴキブリは人間にとってとても身近な虫なので、その語源や歴史なども調べてみるととても興味深いです。

これからさらに何千年たとうとも、変わらず人間の身近で生き続けているような気がしますね。

人間とゴキブリとの戦いは、まだまだ終わらない…!

(ライター もんぷち)