「夏の虫」というイメージの強い、ノコギリクワガタ。

冬に土の中にいる幼虫は見たことがありますが、成体は見たことがありません。

 

ノコギリクワガタは成体の状態では越冬できないのでしょうか?

今回はそんな疑問の答えにたどり着くため、ノコギリクワガタの生態について詳しく調べてみました。

ノコギリクワガタの生態

ノコギリクワガタは北海道から屋久島まで広い範囲に生息しているクワガタで、夏の昆虫採集の目玉といっても過言ではないですね。

特徴は名前の通り、ノコギリのような立派なアゴ。

体長はは20mm~77mと大きく幅がありますが、アゴの形も大きさによって変わります。

55mm以上の大型個体の場合、顎は長くそして大きく屈曲。

小さくなるほどアゴは短く湾曲は緩やかになり、小型の個体ではほぼ直線です。

 

ノコギリクワガタは全ての個体が立派なアゴを持っているのかと思ったら、そうではなかったんですね。

基本的にクワガタやカブトムシは体が大きいほど人気が高いですが、ノコギリクワガタはちょっと例外。

前述のように大きさによってアゴの形が変わるため、小さなノコギリクワガタも「真ノコタイプ」として人気があるのです。

 

カブトムシやクワガタを戦わせて遊んだことがある人も多いと思いますが、ノコギリクワガタのアゴも戦いに大いに役立つ武器です。

あんなに長く鋭いアゴなら、さぞかし攻撃力も強そうですよね!

意外にも挟む力は他のクワガタに比べてそんなに強くはないようですが…ただの飾りってわけではありません!

 

ノコギリクワガタはどちらかというと「技巧派」であり、力がなくても相手を投げ飛ばす技を持っているんだとか。

気になる人は、実際にいろんなクワガタを戦わせて観察してみてください。

 

基本的には夜行性ですが、昼間も木の陰や樹上などで見つけることができます。

ノコギリクワガタには振動を感じると死んだふりをする習性があるので、木を蹴り飛ばすとボトボトと落ちてくることもありますね。

 

この方法は昔から少年たちによく知られていて、虫捕り網なんかよりも確実な方法です。

ただ、ノコギリクワガタ以外の毛虫とか嫌な虫まで落ちてくることがあるので、そこは注意が必要…。

油断していると、悲鳴を上げることになります。

ノコギリクワガタの越冬

さて、ここからは本題のノコギリクワガタの越冬について見ていきましょう。

まずはノコギリクワガタの成長過程を見てみると、幼虫時代が1~3年、その後蛹で約1ヶ月を過ごし、羽化して地上へ出てきます。

幼虫の状態では、越冬ができるということですね。

 

そして成虫になってからの寿命は…「最長で約1年」。

ということは、ノコギリクワガタは成虫になってからも越冬することは可能ということ!

しかし、どんな個体でも成虫で越冬するわけではありません。

 

通常であれば初夏に羽化をし、繁殖活動を終えてその夏いっぱいで死んでしまいます。

成虫状態で越冬できるのは、夏の終わりから秋ごろにかけて羽化してしまった個体のみ。

 

その頃に羽化したものは当然活動をすることなんてできませんから、成虫にはなったものの地上には出てこず、ジッと土の中で次の夏が来るのを待つのです。

そして夏が来ると地上で活動を始め、やはりその夏いっぱいで寿命は終わり。

越冬ができたからといって、活動期間が長くなるわけではないのです。

 

「飼っているノコギリクワガタを、長生きさせたい!」という場合も、越冬は不可能ではありません。

徹底した温度管理や環境づくりを行えば、そのまま越冬することもできるのです。

ただしその場合も寿命は1年を越すことはなく、冬が終わり春を迎え、再び夏が訪れる頃には寿命が尽きてしまうそうです。

ノコギリクワガタについてのまとめ

ノコギリクワガタの中には、成虫で越冬するものもいるということがわかりました。

しかし基本的には、越冬しようとしまいと活動期間は一度きり。

夏を過ごせるのは生涯で一度だけなんです。

(ライター もんぷち)