クワガタムシの代表ともいえるミヤマクワガタ。

そのいかにもクワガタらしい風貌は、長く少年たちの心をつかんで離しません。

そんなミヤマクワガタの生態と寿命に迫ります!

ミヤマクワガタの特徴

ミヤマクワガタは甲虫目クワガタムシ科に属するクワガタムシの一種です。

南西諸島や一部の離島を除いた日本のほぼ全土に分布しています。

オスは20~7㎜、メスは25~48㎜ほど。

頭部に冠状の突起があり、これがミヤマクワガタの最大の特徴です。

 

これは幼虫時代の頭部の幅の影響を大きく受けることがわかっており、前蛹の時に寒冷な気候で過ごしたオス程大きくなる傾向にあるのだそう。

オスは体表に細かい毛が生えています。

 

その毛は金色や褐色に見えますが、微毛は身体が霧や降雨で湿ると黒っぽくなり、保護色になっているとも言われています。

脚の力も強く、樹皮や人間の体にもしがみ付いて離れません。

メスの大顎は太くていかつく、挟まれるととても痛い。

ミヤマクワガタの生態

ミヤマクワガタのミヤマとは「深山」の意味で、標高の高い山間部に生息しているのがミヤマクワガタです。

比較的冷涼で湿潤な気候を好み、ノコギリクワガタとは対照的。

 

両者が自然界で同じ生億域にいることはあまりないと考えられるが、意図的に向かい合わせた場合はミヤマクワガタが圧倒することが多いよう。

ミヤマクワガタは昼行性で灯火やトラップにも飛来してくるので、比較的採集は簡単だと言われています。

 

大型のクワガタにしては飛ぶ能力に長けていて、メスは強力な大顎で樹皮をかじって樹液を出すことが出来ますが、オスはメスの出した樹液に引き寄せられていきます。

幼虫は腐植質の多い土の中や腐植化の進んだ朽ち木などに生息していて、腐植土状になった部分を食物としています。

秋に羽化した成虫は土の中の蛹室で蛹になり、越冬して翌年の夏に再び活動を開始します。

ミヤマクワガタの寿命

ミヤマクワガタは越冬することが出来ません。

そのため、寿命は1年ほど、もっと正確にいうと3か月~半年ほどしかありません。

これはクワガタの中でも非常に短命。オオクワガタやコクワガタのように越冬するクワガタと比べると半分以下の寿命しかないということになります。

ミヤマクワガタの飼育

ミヤマクワガタの飼育は比較的容易と言われています。繁殖することもコツを掴めば簡単にできるようです。

飼育ケースに黒土マットや完熟マットを敷きます。

 

マットを上から押しつけ、その上から軽く完熟マットなどを敷きます。

止まり木や昆虫ゼリーと置き、あとは新聞紙で蓋をしたら、設備は完成です。

重要なのは温度。

 

16~20℃をキープすることで繁殖を促すことが出来るようです。

自信がない人は産卵セットが販売されていますので、そこにミヤマクワガタのメスを入れて、観察してみましょう。

ミヤマクワガタの値段

ミヤマクワガタはトラップなどで比較的簡単に捕まえることが出来ますが、山に出かけることが出来ない人はネット通販などで購入することが出来ます。

50㎜程度の個体であれば1,000円程度で購入することが出来ます。

60㎜程度だと3,000~6,000円程度。70㎜を超えると1㎜大きくなるごとに値段が2,000円くらいずつアップするようです。

ミヤマクワガタの生態と寿命に関するまとめ

ミヤマクワガタは甲虫目クワガタムシ科に属するクワガタムシの一種。

ミヤマクワガタのミヤマとは「深山」の意味で、標高の高い山間部に生息している。

 

寿命は1年ほど、もっと正確にいうと3か月~半年ほどしかない。

ミヤマクワガタの飼育は比較的容易で、繁殖することも可能。

ミヤマクワガタの生態はネット通販で50㎜程度の個体であれば1,000円程度で購入することが出来る。

(ライター ナオ)