マイマイガの大量発生のメカニズムは解明されていない
虫の大量発生と聞けば、中国やヨーロッパ大陸の蝗(イナゴと読みますがトノサマバッタなどのバッタ類です)や、ヒッチコックの映画『鳥』を彷彿とさせますが、蝗の場合は随分とその大量発生のメカニズムが解明されて来ており、先進国では有効な殺虫剤の開発が進んでいるため、アフリカなどの発展途上国を除いては大きな問題になる事はなくなりました。
しかし、10年周期で各地で大量発生を繰り替えずマイマイガでについての大量発生のメカニズムは、これだけ科学技術が進歩した現在でも解明されていません。
マイマイガは1~3年程度の大量発生の後にウィルスに感染して死滅し、大量発生は収束すると言われていますが、人為的にこのウィルス入りの殺虫剤を散布しても何故か効き目がないのです。
従ってマイマイガに関しては、最近でも時々ニュースで見かける通り、根本的な対策を講じる事が出来ていない為にその大量発生を抑えるには至っていません。
マイマイガ 恐怖の大量発生
毎年多くの地域で、マイマイガの大量発生が起きており、自治体や住民の頭を悩ませています。
街灯の周囲を埋め尽くさんばかりに飛び回るマイマイガの群れは、まるでヒッチコックの『鳥』を彷彿とさせますが、これは映画ではなく現実の話であり、いつこの被害が自分の身の回りで起こるか分かりません。
マイマイガの被害
虫の中には穀物や果物、野菜、樹種などを食い荒らして人間に害を及ぼす害虫と、その害虫を捕食して数を減らしてくれる益虫が存在しますが、マイマイガは樹種を食い荒らす害虫です。
仮に樹種を食い荒らさなくても、人間に不快感をもたらす不快害虫と言うカテゴリーもあるようですので、マイマイガは害虫および不快害虫に当てはまります。
北米では19世紀にヨーロッパから蚕の品種改良用に持ち込まれたマイマイガが脱走し、天敵が存在しない北米大陸で見る見るうちに増殖してしまいました。
マイマイガは世界の侵略的外来種ワースト100 に指定されており、マイマイガの大量発生が起きると、山が次々に禿山になってしまうと恐れられています。
マイマイガの駆除方法や対策
マイマイガは成虫になると捕獲や殺虫剤での駆除が困難になる為、各自治体では若齢幼虫の時期に殺虫剤を使用して駆除するように推奨しています。
幼虫の駆除については、以下の駆除方法が有効なようです。
・毛虫用殺虫剤を使う
かなり古典的な方法が多いですが、物理的に圧力を加えるのがもっとも確実なようです・・・あまりやりたくありませんが。
・バケツに水を張って溺死させる
・踏み潰す
若齢幼虫の毛には毒がありますし、トングを使ってやっつけるのも良いかも知れません。
成虫の駆除方法
残念ながらマイマイガは成虫になるとほとんど殺虫剤の効果がありません。
従って有効な駆除方法は捕殺!です。
捕殺して土に埋めるか焼却することで、遺伝子を絶やします。
ただし、燐粉でかぶれる場合もありますので、トングなどを使った方が良いでしょう。
因みに、駆除ではありませんが、家の壁に張り付いたり家の中に入ってこないようにするには電灯をLEDに変更するのが有効なようです。
最も誘虫性が強い蛍光灯からLEDに変更すると、かなりの効果がある筈です。
卵の駆除
大量発生に最も効果があるのは卵の駆除です。
繭状の卵をヘラやペットボトルを半分に切った筒で削り落としてしまいましょう。
家の中に入られて見えないところにあちこち卵を産まれてしまった時は素人の手に余りますので、プロに相談するのも手でしょう。