冬に咲く花の定番中の定番と言えば、「シクラメン」。
近年ではとても多くの品種が登場しており、ガーデニングやインテリアなど様々な場面で大活躍しますね。
そこで今回は、そんなシクラメンの生態や具体的な開花時期などについてまとめていきたいと思います。
シクラメンの生態
シクラメンの原産地は北アフリカから中近東、ヨーロッパの地中海沿岸地域。
基本的には赤・ピンク・白などの花を咲かせるものが多いですが、近年では品種改良によりとても多くのバリエーションが増えています。
黄色や紫、そして花弁も八重咲きやロココ咲きなど豊富。
草丈は10~70㎝ほどで、品種により大きさにも幅があります。
株や花が小さいものは、「ミニシクラメン」と呼ばれていたりもしますね。
シクラメンは冬に咲く花ではありますが、意外にもそれほど寒さに強いわけではありません。
屋外での栽培も出来ないことはないですが、霜が当たると株が弱り、枯れてしまう場合もあります。
できるなら日当たりの良い室内で管理するのが望ましいですが…もし屋外で栽培する場合には、霜が当たらない軒下などで育てましょう。
きちんと育てるコツは「水やり」で、適当にやっていると根腐れや病気を引き起こしてしまう可能性があります。
乾燥しすぎると生長が遅れたり、休眠状態に入ってしまうことも。
土の表面が乾いたらたっぷりと水をやるようにしますが、このとき花の上から水をかけたり、球根に直接水がかかるようなやり方をしてはいけません。
シクラメンの根元の土に、水をかけるようにしましょう。
また、受け皿に溜まった水をそのままにしておくと根腐れを起こすので、水を溜めたままにしないようにしてください。
次々に花が咲くのがシクラメンの魅力ではありますが、咲き終わった花はすぐに摘んでしまわなければなりません。
そのままにしておくと、種ができて花付きが悪くなり、休眠状態に入ってしまいます。
花が完全に枯れる前に摘むのがベストです。
なんだか可哀そうな気もしますが、次々に花が咲くのでここは思い切りましょう。
シクラメンの開花時期と休眠
シクラメンの開花時期は10月~3月と、秋から冬にかけての間。
寒い時期に咲く花は少ないので、園芸店などに行ってもシクラメンがズラッと並べてありますよね。
開花期間が長いのも、シクラメンが良く選ばれる理由の一つ。
昔から、冬のイベントの参加賞と言えば、シクラメンを貰うことが多かった気が…。
マラソン大会や秋祭りなんかで、家族や兄弟でいくつも参加賞をもらうものだから、窓辺に大量のシクラメンが並んでいた光景を思い出します。
と、余談はこのくらいにしておいて…次は休眠について見ていきましょう。
シクラメンは夏の暑さに弱いので、「夏越し」には注意しなければなりません。
多年草であるシクラメンですが、無事に夏越しできる確率は50%ほどだと言われています。
春になって花が枯れてきたら、もう捨ててしまって来年は新しいものを!という人も多いでしょう。
夏越しの方法は「休眠法」と「非休眠法」の2パターン。
まず休眠法についてですが、これは葉を全て枯らして、球根だけの状態で夏越しをする方法です。
徐々に水やりの頻度を減らしていき、7月~8月頃には完全に水やりをストップ。
カビなどに気を付けながら、夏を越します。
それに対して非休眠法は葉をつけたまま夏越しをする方法。
できるだけ涼しく風通しの良い、直射日光や雨の当たらない場所で管理してください。
水やりは必要ですが、やりすぎは禁物。
土の表面が乾いたタイミングで、たっぷりと水をやりましょう。
その際、受け皿に溜まった水は捨ててください。
シクラメンは病気にかかりやすい植物なので、一般的には葉のついていない状態で休眠をさせたほうが、無事に夏越しできる確率が高いそうですよ。
しかしどちらにしろ、そもそも夏越しができる確率はそう高くありませんから、しっかりと夏越しできる株かどうかを見極めて、きちんと管理してあげてください。
シクラメンについてのまとめ
シクラメンは「死苦(シク)」という語呂合わせから、特にお見舞いには向かない花とされています。
しかし実はシクラメンの発音を忠実に表すと「キクラメン」なんですよね。
キクラメンなら、逆に「効く」って感じがして病気や怪我も良くなりそうなイメージが…。
ちょっと名前で損をしちゃってますよね。
(ライター もんぷち)