ベゴニアは、シュウカイドウ科・シュウカイドウ属(ベゴニア属)に属する植物の総称です。
ここではベゴニアについて紹介します。
ベゴニアって多年草?
ベゴニアは、春から秋までの長い間、花を咲かせます。
しかし、冬は寒さのために株が傷んで枯れてしまうことが多いです。
というわけで、一般には一年草として扱われています。
ただ、温度を15度以上に保てば、ベゴニアは冬を越すことができます。それから花も咲きますので、本来は多年草なんです。
冬は水やりを控えて、乾燥気味に管理するとよいでしょう。
ベゴニアの生態
ベゴニアは、熱帯から亜熱帯地方の原種を交配し、多くの種や品種がつくられました。そのため性質が多様です。
共通する特徴は、葉のかたちが左右非対称で、ややゆがんでいることと、花は雌雄別であり雄花は4枚、雌花は5枚の花びらをもつことなどです。
ちなみにベゴニアには「木立性」「球根性」「根茎性」と大きく分けて3つの種類があります。
ベゴニアの季節
ベゴニアは3~4月下旬に植え替えをおこないます。
ただし、木立性・球根性・根茎性によって若干時期と方法が違うので注意です。
木立性ベゴニア
3~4月下旬ごろを目安に、2年に1回ほどの頻度で植え替えをおこないます。
鉢底から根が出ていたり、水もち、水切れが悪くなったりしたら植え替えです。
植え付け時と同様に、周囲の根を3分の1ほど切り落としてから、ひとまわり大きい鉢に植え替えます。
また、水はけがよく、酸性で有機質が豊富な土を好みます。
室内に植える場合は、腐葉土がにおいを放つので注意が必要です。
球根性ベゴニア
4月ごろが適期です。
芽が隠れる程度の浅植えで、植え替えののち、およそ3ヶ月で開花します。
2月ごろに植え替えをおこなうと、開花期を早めることができます。
なお、水はけがよく通気性と保水性のある土を好みます。
根茎性ベゴニア
3月下旬以降に植え替えをおこないます。
横に広がる性質があるので、65センチのプランターに4株ほどを目安に植えていきましょう。
距離を取るぶんには問題はありませんが、近すぎると根腐れを起こすので注意が必要です。
ちなみに、水はけがよく軽めの土を好みます。
ベゴニアのその他雑学など
ベゴニアは、原種が2000以上、園芸品種が10000種以上もあります。
また、ベゴニアには、特徴的な葉を愛でたり、花びらのかたちを好んだりと、さまざまな楽しみかたがあります。
以下はベゴニアの代表的な品種です。
ピンク・ミュージアム
木立性のベゴニアタイプで、ハートのような葉とピンクの花びらが特徴です。
バウレンシス
根茎性ベゴニアの品種で、花びらの裏側から赤いトゲが生えています。
葉は緑色で先が尖って紫色で縁取られています。
グラナダ
球根性ベゴニアの一種で、葉は大きく尖っています。
赤茶に縁取られ、緑の葉には白い葉脈があります。
ベテルギウス
レックス・ベゴニアタイプで、サイズが大きく、先が尖った葉が特徴的です。
葉脈は濃赤茶色です。
基本は赤みを帯びた銀白色ですが、日光をたくさん浴びると全面紫赤色の葉になります。
ダネードー
エラチオール・ベゴニアタイプで、真っ赤な花びらと大小の花びらが重なっている品種です。
花びらは先端ほどに小さくなるという、特徴的なかたちをしています。
アンバサダー・ローズフラッシュ
センパフローレンス・ベゴニアタイプで、一重咲きのピンクの花びらと、つやのある緑の葉が特徴的です。
花びらが濃いピンクで縁取られており、たくさん咲くと、バラのようにも見えます。
ラブ・ミー
冬咲きベゴニア(クリスマス・ベゴニア)の一種で人気の品種です。
4枚の花びらは、ピンクで一重咲きです。
その愛らしい姿からラブ・ミーという名前が付けられました。
ベゴニアのまとめ
以上、ベゴニアについていかがでしたか?
ベゴニアは種類が多く、また、種類によって好む環境が異なるので手間がかかる植物といえます。
しかし手間がかかるぶん、愛着がわきますので、たいへん人気があります。
興味を持たれた方は、ぜひ育ててみてください。
(ライター ジュン)