日本独特の食文化、ソバ。コシのあるソバが大好物という人も多いかもしれません。

日常的に食べる機会も多いソバですが、ソバの花ってどんな風に咲いて、何色をしているかご存知でしょうか?

今回はそんな身近な、ソバについて詳しくお話していきます。

ソバの特徴

ソバはタデ科ソバ属に分類される一年草。

一般的に穀物はイネ科なのに対してソバはタデ科で双子葉類。

草丈は60から130㎝程になります。茎の色は緑や淡紅、茶褐色や銀色などで、主に実を食用にします。

 

種蒔きをしてから70~80日程度で収穫でき、やせた土壌でも生長して結実することから救荒食物として5世紀ころから栽培されていました。

 

原産は中国南部という説が有力です。

葉の形は三角や心形で互い違いに生えます。葉には長い柄があり、花の後に出来る実は三角錐状のそう果で黒褐色や銀灰色に熟します。

ソバの花

ソバの花は茎の先端に総状花序を出して6㎜程の小さい白や淡紅、赤、などの花を多数つけます。

 

花弁のように見えるのは萼片で、ふつうは5枚程あり、おしべは8本、めしべの花柱は1本で、先が3つに裂けています。

 

花柱が雄しべより短い花と花柱が雄しべより長い花があり、受粉する時はこれらの異なる花同士で受粉しないと実がなりません。

ソバの種類

ソバはダッタン種、普通種、宿根種の3つに分類され、一般的に日本で食べられているのは普通種が最も多く、ルチンが多く苦みを感じるのはダッタン種で、韃靼そばなどとして販売されていたりします。

宿根種は葉の部分を漢方薬として利用しています。

ソバの栽培

ソバは冷涼な気候で乾燥した土地でも簡単に育てることが出来ます。

簡単に生育しますが、湿潤には極端に弱いのも特徴的です。

 

最低気温の平均値が17.5℃を超えるような地域では結実率が極端に低下するので、山間地や冷涼な気候の地域で栽培されます。

 

収穫量をあげるためには肥料を与えなければなりません。化学肥料の他に、緑肥としてレンゲを利用することもありますが、過度に施肥しすぎると葉だけ生長し、開花数が少なくなり収量の低下はもちろん、食味の低下にもつながります。

 

アレロパシーの作用もあるので、連作障害なども出ます。

病害虫は比較的少ないのですが、そばを大規模に栽培している農場などではヨトウガ、ベト病、ウドン粉病などが問題になることもあります。

 

開花からの日数や日長によって実の熟成が度合いが決まるので、開花の早かった花は早く熟して地面に落ちることもあり、コメや麦のようにコンバインで収穫するというのが困難であるとされてきましたが、最近の新しい品種はいっせいに熟すように改善されていて、コンバインでも刈り取りが可能になったのだそう。

 

黒化率が70~80%になった頃に機械の速度を調整しながら刈るようにします。

 

小規模で栽培する場合は、その頃に手がりしてソバを茎ごとたてて乾燥させるという作業をします。

 

コンバインで刈った後は、ソバの持つ水分状態を見極め、適切な温度で調整して乾燥させる必要があります。

このことによって、高品質のソバを収穫することが出来ると考えられています。

日本のそば栽培の歴史

日本のソバ栽培は縄文時代の後期から始まったと言われています。田村遺跡や弥生遺跡からはイネだけでなくソバの花粉が検出されていて、弥生時代は焼き畑農法で利用されていたと考えられています。

 

日本での現在の主産地は北海道で、ソバ作付け面積の日本一は北海道の幌加内町です。

他にも長野県や東北地方なども有名です。

 

世界的にはロシアや中国で栽培されていて、粥状にして食べたり、粉を引いて焼いて食べたりしているのだそうです。

ソバの花言葉

ソバの花言葉は「懐かしい思い出」「喜びも悲しみも」「あなたを救う」など。

(ライター ナオ)