みなさん、ウイキョウってご存知ですか?

料理をされる方には、フェンネルという呼び名のほうが馴染みがあるかもしれません。

当記事では、フェンネル(和名:ウイキョウ)とその効能について紹介します。

ウイキョウ(フェンネル)の生態

フェンネルは、セリ科・ウイキョウ属の多年草で、和名をウイキョウ(茴香)といいます。

または、ウイキョウのほかにも、ショウウイキョウ(小茴香)と呼ばれることもあります。

ちなみに、仏名はフヌイユです。

ウイキョウは、西洋では魚料理やピクルスの風味付けに用いられ、インドではカレー料理に、中国では五香粉の原料として用いられています。

また、パスティスやアクアビットなどの酒類・リキュール類の香りつけにも用いられます。

ウイキョウ(フェンネル)の効果

ウイキョウは、消化を助け、胃腸に溜まったガスを除く効果があります。

また、消化不良や便秘、お腹が張っているときなどに効果的といわれています。

さらに、利尿・発汗作用があり、古来よりダイエットに効果のあるハーブとして使用されてきました。

利尿作用によって体のむくみを和らげ、手足の浮腫を取り除くというわけですね。

 

ウイキョウには、食欲を抑え、胃を強くする効果があるともいわれています。

そのほかにも以下のような効能・効果があると考えられています。

  • けいれんを和らげる物質が多く含まれていて、消化器系を鎮静します。
  • 女性ホルモンを活発化させて、母乳がよく出るようになるといわれています。
  • 眼精疲労に効果があるとされています(古来より視力回復に使用されてきました)。

ウイキョウ(フェンネル)の季節

ウイキョウは、毎年育つ大型の多年草です。

開花期は6~8月で、枝先に黄色の小花を多数つけます。

 

秋には7ミリ程度の長楕円形をした茶褐色の実をつけます。

葉や茎は、どの季節でも収穫できます。できるだけやわらかい部分を収穫するとよいでしょう。

 

球茎は、春まきなら7月の頭、秋まきなら11月の頭に収穫できます。

タネは株全体が黄色く枯れてきたころに収穫します。花茎ごと切り取って、風通しの良い日陰で逆さに吊して乾燥させるとよいでしょう。

ウイキョウ(フェンネル)のその他雑学 その1

ウイキョウ(フェンネル)は、地中海沿岸の原産で、古代のエジプト、ギリシャ、ローマでも栽培され、食用・薬用として活用されていました。

ウイキョウは、最古の作物のひとつといわれ、アングロサクソンの9つの神聖なハーブにも含まれています。

 

中世ヨーロッパでは呪術にも用いられていたようです。

フェンネルの名は、ラテン語で「小さな干し草」を意味する「Foeniculum」に由来しています。

 

また古代ギリシャでは、ギリシャ語で「細くなる」を意味する言葉で呼ばれていました。

ちなみに、花言葉は「賞賛、精神の強さ」です。

ウイキョウ(フェンネル)のその他雑学 その2

ウイキョウ(フェンネル)は、ハーブとして有名ですが、代表的なスイートフェンネルのほかにも、ジャイアントフェンネルやフローレンスフェンネル、ブロンズフェンネルなどいくつかの種類があります。

 

ウイキョウは背が高く、高さ2メートルまで生長するものもあります。

黄緑色の茎からは枝分かれしたような細い葉が伸び、夏になると茎の頂上に黄色の小花をたくさんつけます。

 

種子(フェンネルシード)を用いたフェンネルのハーブティーは、甘くスパイシーな風味で、カモミールなど他のハーブとのブレンドもよくされます。

 

また、種子(フェンネルシード)はスパイスとしてよく知られ、さまざまな料理に利用されてきました。

なかでも魚料理と相性がよく、フェンネルは魚料理に合う「魚のハーブ」といわれています。

ウイキョウ(フェンネル)のまとめ

以上、ウイキョウの効能についていかがでしたか?

カレーなどの香辛料に使われているのは、知っていましたが、歴史上もっとも古い作物のひとつというのは驚きです。

日本には平安時代に渡来しているとのことなので、どの地域でも古くから馴染みのある植物のようですね。

今度、スーパーの香辛料コーナーを覗いてみようと思います。

(ライター ジュン)