シャチという海の生き物がいますが、シャチの普通のイメージというと「凶暴そう」
という感じですが、本当はどうなのでしょうか?
今回はそんなシャチについて、生態や寿命などについてみていきましょう。
シャチには3つのタイプがある
シャチというのは、クジラ目・ハクジラ亜目・マイルカ科・シャチ属に属している動物です。
体長が大きいのが特徴で、平均でオスは5.8m〜6.7m メスは4.9m〜5.8mというくらいのサイズとなっています。
5メートルという長さは、やはり大きいですよねえ。
背面が黒色で腹部分が白色、目の上には「アイパッチ」という白い模様があるのも特徴的です。
シャチには3つのタイプがいることが判明されています。
タイプAは一般的なイメージのシャチで、流氷が少ない沖合いに住んでいます。
タイプBはタイプAの標準よりもすこし小さく、流氷がある沿岸付近に住んでいます。
タイプCは最も小さい種族で、最も群れを作ります。アイパッチも小さく、体の白色の部分が黄色っぽくなっています。
このタイプも流氷がある沿岸付近に住んでいます。
また、個体群にも定住型と回遊型、沖合型という3つのタイプがあります。
世界中の海に分布されており、そのなかでも餌が多い地域である極地の沿岸に多く住んでいます。
シャチは地球上の哺乳類でもっとも広範囲に渡って分布している生物とされています。
日本においても、北海道や和歌山などで発見されています。
シャチの生態について
シャチの生態についてなんですが、この生き物はとても活発な体育会系動物です。
海面に自分の体を打ち付けるジャンプである「ブリーチング」や、頭部を外に出して周囲を確認するという動作の「スパイホッピン」など、人間が見ていてとても楽しいと思う行動をたくさんします。
そのためにいくつかの水族館でも飼育されているわけですが、活発すぎて問題になることもあります。
そのあたりは後ほど紹介してみましょう。
さらに、時速60km〜70kmというスピードで泳ぐことができて、哺乳類の中で最も早く泳ぐことができるという動物です。
知能が高く好奇心も旺盛で、気になったものがあれば近くに行って確かめたりします。
シャチのコミュニケーションでは、ふたつの音を使い分けています。
「コール」は群れ同士のコミュニケーションのために、「クリック」という音波は、物質に当たるまで水の中を進むので、その反響音をあごの骨より感じ取って、移動の際の判断として使用しています。
このクリック、性能がすごく高性能で、数ミリメートル先の2本の糸を確認できたり、反響音の波形から物質の成分、なんと内容物までわかってしまうというから超おどろきですね!
社会的に群れを作って生きています
シャチは群れを作って非常に社会的な生活をしている動物です。オスは一生を同じ群れの中で過ごします。
上記の「コール」には、群れ独自の「方言」があって、親から子に渡って引き継がれていきます。
ある海域では、年に1回、多くの家族が100頭を超える群れを形成する「スーパーポッド」という行動します。
これは、たくさんの家族が交配をして、各家族の血が増すことを防ぐためとされています。
シャチのオスの寿命は平均で30歳、最も長く生きたものでは約50歳、メスの寿命は平均で
50歳、最高寿命では80歳という長生きで、メスはとくに人間に近いですね。
水族館のショーは見物なんですが…
シャチが捕食を目的に人間を襲うというのはないとされていますが、危害を与えたという事件はあります。
みなさんもニュースかなにかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
たとえば仲間のシャチに危害を与えた人間に報復したり、水族館のショーで飼育員を水の中にひきずりこんで溺死させたりしたケースがありました。
これはシャチが好奇心旺盛のための「じゃれ」であるという説もあります。
ただし、そんな行動であっても人間はひどい目にあうので、実際に捕食しようとしていればひとたまりもなく、あっという間にやられてしまうだろうといわれています。
シャチはいろいろと研究しがいがありますね
今回は海の暴れん坊、シャチについてご紹介しました。
いろいろな行動をとるので見ていると楽しく、見た目も大きくて豪快な感じがするので水族館のショーなんかがあるのですが、係員を殺してしまったという話もあるのでちょっと怖いです。
天敵がほとんどいなくて社会性が高く広い範囲に分布していて、寿命も長めということでだいぶ人間に近いですね。
また、シャチが出すクリック音という音波は、反響した物体の内容物までわかってしまうというのもすごいです。
これを研究して、なにかできないでしょうかね?
ライター名:nabex