水族館などで何とも面白い顔をしたフグ、ハコフグを見たことがありますか?

そんなハコフグが自宅でも飼育出来ることをご存知でしょうか?

ハコフグ科の特徴と生態

ハコフグ科はフグ目に属する海水魚の科のひとつです。

皮膚に骨板が発達し、多数がかみ合って全身を装甲する固い甲羅を構成し、全体が箱状になっています。

フグ科魚類と同様に体型は丸みを帯び、色が美しく、体型や泳ぐときにヒレを細かく冨居かす様子などから好んで飼育されています。

歯はフグ科やハリセンボン科、マンボウ科、ウチワフグ科のように全部が融合してペンチ状の歯板を形成することはなく、くちばし状の吻野先端に鑿状の歯が集まった形状をしています。

 

一般的にフグ毒として知られるテトロドトキシンは持たず、パリトキシンににた毒性物質を体内に蓄積していることがあります。

この毒は食物連鎖によって蓄積されると考えられており、食用部分に存在するので注意が必要です。

飼育中でも不用意な刺激によって毒が海水中に放出されて他の魚や自分自身も死滅することがあるので注意が必要。

ハコフグの飼育

ハコフグの飼育で最も注意しなければならないのは白点病です。

彼らはストレスに非常に弱く、そのことで白点病にかかります。

また、水温の変化にも弱いのも特徴です。

 

ハコフグの体表は堅く、一見守られているように見えますが、決して丈夫な魚とは言えないのです。

ハコフグの幼魚はビー玉サイズをしており、体に黒いドット柄がついています。

成長は遅く、野生下では30~40㎝ほどまで成長しますが、飼育下では平均すると10~15㎝ほどです。

 

エサは釣り餌として販売されている青虫や貝のむき身などですが、人工餌も少しずつならしていけば食べるようになります。

基本的には単独飼育がオススメですが、ハコフグ同士での混泳も可能です。

 

ハコフグ同士の場合はあまり問題ありませんが、他の魚と混泳させる場合は魚たちがハコフグを攻撃していないかを注意深く観察する必要があります。

万が一ハコフグのストレスになるような相性の場合は、早めに水槽を別にしないとハコフグが毒を出し、水槽内の魚が死ぬ場合があるからです。

ハコフグの種類

良く飼育されるハコフグの仲間は7種類ほどです。

まずはハコフグ、そしてストームトランクフィッシュと呼ばれる種類。

これはアメリカから輸入されているハコフグで、全長45㎝程まで成長するので、飼育する場合は大きめの水槽が必要です。

シマウミスズメはコウンゴウフグに似てこちらも頭部に角を持つユニークな姿をしています。比較的珍しいハコフグの仲間です。

 

クロハコフグは鯛のようにオスからメスへ性転換するハコフグの一種。独特の水玉模様がとてもオシャレな印象を受けるハコフグです。エサにつきにくいので飼育するのはやや困難です。

ラクダハコフグの幼魚は淡い茶色をしています。成長と共に茶色のまだら模様になり、眼の色はダークグリーンです。

 

コンゴウフグは頭部の角のような部分がとてもユニークなフグです。泳ぐのがあまり得意ではなく、泳ぎが早い魚と混泳させるとエサを奪われるので飼育する時には気をつけなければなりません。

 

ミナミハコフグの幼魚はカラフルでまるでオモチャが浮いているかのようですが、成長すると薄暗い色になります。

ハコフグの種類の中でもとても人気があり、よく飼育されています。

ハコフグとの違いは尾ビレの付け根が黄色い事。

 

遊泳力がないので見つけやすいのですが、警戒心が強いので岩穴や物陰にいることが多く、人に見つかるとこそこそと逃げ出します。

ちなみに、テレビなどで活躍しているさかなクンの株っている帽子もハコフグ。

もともとは本州以南の沿岸に生息している魚です。

(ライター ナオ)