ゴンズイというキラキラ団子をつくる魚を知っていますか?

今回はあまり知られていないゴンズイの特徴や食べ方について詳しくご紹介していきます。

ゴンズイの特徴

ゴンズイはナマズ目の海水魚。本州から沖縄県に分布しています。近縁種に九州から琉球列島、インド洋、西大西洋に広く分布するミナミゴンズイが知られています。

体調は10~20㎝、茶褐色の体に頭部から尾部にかけて2本の黄色い線があり、幼魚ほど鮮やかなのが特徴。

主に浅場の岩礁や防波堤付近で集団で行動する習性があり、特に幼魚の時代にはその傾向が著しく表れます。

団子状になって移動する様子はゴンズイ玉とも呼ばれ、互いに出し合うフェロモンによって制御されていると考えられています。黒と黄色のラインの入った体で作るゴンズイ玉は比較的目立つ存在。

 

夜行性で、夜は磯や防波堤周辺を回遊します。

背ビレと胸ビレの第一棘条の合計3か所には毒があり、これに刺されると激痛が走ります。

 

毒棘の毒は魚が死んでも失われないので、十分な注意が必要です。

毒はタンパク質なので加熱により失活します。

ゴンズイの毒

毒を持つゴンズイの棘が刺さってしまった場合、速やかに棘を抜き、傷口から毒を吸い出して消毒します。

痛みが続くときや痛みとともに吐き気などが続く場合は病院を受診するようにしましょう。

 

タンパク質の毒は60℃以上の熱により分解されるので、火傷をしない程度の熱湯に患部を浸すと毒成分が不活性化して痛みが和らぐと言われています。

また、毒があるのは鰭の棘だけではなく、体表面の粘液にもあります。

ゴンズイはとてもヌメリの多い魚す。魚体を触る手に傷などがあれば、そこからドクが侵入して激痛が走ります。

食べられるゴンズイ

ゴンズイはナマズの仲間ですので、成魚はナマズとよく似ています。

毒棘を持っていることと、手間の割には食べられる部分が少ないことから嫌われることが多いのですが、毒を取り除けば美味しい白身の魚です。

市場に流通することはあまりないので、食べたければ自分でつり上げるしかないでしょう。

 

防波堤などの水深のある場所の足元の底付近にいることが多く、オキアミなどでつりゲルことができますが、回遊しているので、タイミングが大事。

釣れたら素早く次の仕掛けを落とすことが沢山釣れるコツです。

ゴンズイのさばき方

ゴンズイを捌く時にはまずは背ビレと胸ビレ、ヌメリを落とします。

手に傷などがある人は手袋などをはいて作業を行うようにしましょう。

 

キッチンバサミなどを使うのも手早く出来ておすすめです。

次に毒棘の付け根から半分に切り落とし、頭は捨ててしまいます。

 

これは、食べるところも少ないですし、毒棘の危険性を考えてのこと。

後は通常の魚のように3枚におろしたり、ぶつ切りにしたりして調理します。

おすすめのゴンズイ料理

ゴンズイの身はてんぷらにするととても美味。フワフワサクサクのてんぷらにしてぜひ召し上がれ。

みそ汁ももちろんおすすめ、カボチャと合わせるとカボチャの甘みと相まって何とも深い味わいを醸し出します。

かば焼きもおすすめです。まるでうなぎやアナゴかと思うほどの美味しさ。

 

贅沢なお刺身は骨も少なく、食感も抜群の絶品!!

頭をおろして三枚におろし、革を剥いで食べやすい大きさにそぎ切りします。

 

ゴンズイの肝は美味しいので、醤油と合わせてきも和えなんかも贅沢で良いかもしれません。

また、肝は野菜炒めやパスタにもおすすめです。

ゴンズイのまとめ

一般的な食材としてはあまり知られていないゴンズイ。

ナマズのようでナマズでない独特の食べやすさが密かな人気のようです。

淡泊な白身魚の味わいはどんな料理にもピッタリ。

(ライター ナオ)