真っ赤なルビーレッドやオレンジ、カナリヤイエローなど様々な色や大きさがあるハイビスカス。
一日しか咲かないといわれますが、どんな花なのでしょうか。
ハイビスカスのいろいろ
ハイビスカスは北半球の熱帯から亜熱帯に自生する、アオイ科フヨウ属の総称です。
古くから交雑がすすみ、樹の高さや花の咲き方などは多種多様です。
通常一日だけ咲くといわれていますが、種によっては一年中咲いている事もあります。
沖縄に自生するハイビスカスはアカバナーと呼ばれ、ほぼ一年中見られる花です。
一般的な開花時期は6月から10月で、10℃以上が開花の条件だそうです。
背丈は10cmくらいのものからもっと高いものもあり、花の大きさは5cmほどのものから大輪の花を咲かせるものまで様々です。
ハワイ州のハイビスカス固有種について
ハワイといえば、ハイビスカスを連想してしまいます。
ハワイにはハイビスカスの固有種があります。
フヨウ属、ヒビスカテルクス属、コキア属など20種ほどだそうです。
樹の高さが10mにもなるものもあり、一般的なハイビスカスとの大きな違いは香りだそうです。
固有種は現在では数が少なく、採取は禁止されています。
ハイビスカスの香りを嗅ぐには、ハワイに行くしかないみたいです。
ハワイで独自に進んだハイビスカスは、ハワイアンハイビスカスといわれ、ニュータイプのハイビスカスになります。
花が大輪で、葉が丸いのが特徴です。オールドタイプのものは葉の切れ込みが深いようです。
ハワイでのハイビスカスは、まず固有種と中国産のブッソウゲの交配から始まったようです。
カメハメハ王の時代だそうです。
ハワイ語ではカ・メハメハとは「静かな人」「孤独な人」という意味のようです。
王の孤独を表しているのでしょうか。それからもハイビスカスの品種の交配は積極的に行われたようで、どんどん種が増えています。
園芸種のもとは、ハイビスカス・コキオという赤系のものとハイビスカス・アルノッティアスという白い花の種だそうですね。
ハワイでは昔から、ハイビスカスに近い種であるハウの樹を生活の中で使われていました。
樹はロープ、太い枝はカヌーなど、樹液は便秘薬に、花は離乳食、蕾などは薬用とされていたそうです。
ハワイ州は本土からずいぶん遠くに位置しており、植生なども独自の進化をたどったようです。
ハイビスカスの効能
お茶として飲用されている種は、ハイビスカス・ローゼルといわれるものです。
花の後に残る、萼の部分がお茶として利用されています。
ビタミンCとクエン酸なども豊富です。
ハイビスカスのみのお茶は酸味が強く、飲みなれている人以外は蜂蜜などを足しても良さそうですね。
または好きな植物とブレンドしても。
夏の暑い時期には、ゼリーにしてしまうと便利です。
柔らかめに固めて炭酸水を注ぐと、見た目も綺麗ですから目の保養になるという効能も期待できそうです。
寒い時期は、コーディアルにしておくと便利です。
砂糖水で煮出した濃い甘いお茶のようなものです。
水300ccにハイビスカス大匙4程度、レモン果汁少々、砂糖はお好みですが200gくらいでしょうか。
原液はとても甘いのですが、お湯で割るとリラックス効果もありそうですね。
お洒落っぽい事をしてるなーという満足感も効能のひとつかも知れません。
ティーバッグになっているハーブティーにも、ローズヒップなどとブレンドされているものが多くあります。
疲労回復と健康と美容に良さそうです。
ハイビスカスティーは鮮やかなルビーレッドです。
風邪をひきそうだな、と思ったら濃いめに入れて飲むのもおすすめです。
あればレモンなど柑橘類の果汁を絞るとよりいいかも知れません。
カリウムも含まれており、利尿作用や胃腸を整える作用もあります。
妊婦さんは飲まないようにしましょう。
沖縄のハイビスカス
沖縄諸島ではハイビスカスはとても身近な花です。
花びらのお茶、新芽の天ぷらなど食用として親しまれています。
また、昔は髪の毛のトリートメントに使ったり、花弁を目の洗浄に使うこともあったといわれています。
何だかいい匂いがしそうな話ですね。
沖縄のハイビスカスは、お仏壇に供えらえる事もある花です。
ほぼ一年中花が絶えない事から、毎日新しいお花をお供えする事ができるとされ、墓地に植えられている事もあるそうですね。
その為、アカバナーの他にグソーバナという呼び方もあり、来世・あの世の花という意味だそうです。
ハイビスカスについて
ハーブティーは好きな方なので飲みにくいと思う事は特にないのですが、健康効果としては穏やかではありながら結構あるように思います。
ハイビスカスは主に美容の見地から女性に人気がありますが、疲労回復という点では男女問わずおすすめです。
ちなみにハーブティーは多くの種に利尿作用があるので、就寝前にはあまり沢山飲まない方がいいと思います。
(ライター:おもち)