ペットとして飼う人もいるハリネズミ。
針を持った独特の形から、キャラクター化されたりぬいぐるみなどになって私たちにとって親しみのある動物の一種でもあります。
そんなハリネズミたちの天敵についてお話しします。
ハリネズミの特徴と生態
ハリネズミはハリネズミ目ハリネズミ科ハリネズミ亜科に属する哺乳動物の総称です。
自然分布はヨーロッパ、アフリカ、中近東、東アジア、ロシア、インドなどで、ニュージーランドや日本へは外来種として入ってきました。
日本では現在、ペットとして飼われていたものが一部の地域に定着していることが確認されています。
ハリネズミの特徴である針のようなトゲは体毛の一本一本がまとまって硬化したもので、敵から身を守るためのものでもあります。
針の数は6~7000本程で、高所から落ちた時には衝撃を和らげ、怪我をしないようにクッションンの役割を果たしてくれます。
また、敵に襲われそうになると体を丸め針を逆立て、「プシュープシュー」という鳴き声を上げて、翅ながら威嚇するような行動も見られます。
丸まるほどではなく、ちょっとした驚きの場合はオデコ部分の張りを立て、頭で頭突きするなどの攻撃をすることもあります。
日本語ではネズミ等いう名前が付きますが、実際にはモグラに近い生物です。
単独で生活をし、夜行性です。
冬眠や夏眠を行い、気温が18℃以下や29.5℃以上になると眠ってしまいます。
知らないものの臭いを初めて嗅いだ時、それを舐めたり齧ったりして口の中で泡状の唾液と混ぜてから長い舌を使って背中やわき腹の針に塗り付けます。
同時にその物体と同じ色に変色する現象がみられることから、外敵から身を守るための行動ではないかと考えられています。
食性は昆虫やミミズ、カタツムリやナメクジなどの無脊椎動物で、他にもカエルやトカゲ、ヘビ、ニワトリの卵やヒナ等、キノコ、果実なども食べる雑食です。
動物食に限らず、なんでも食べるので一晩に体重の3分の1にあたるほどの量を食べるとも言われています。
ハリネズミの天敵
ハリネズミの天敵はヤマネコやコヨーテ、テン、アナグマ、キツネなどの肉食動物なのですが、彼らにはハリネズミの針は効かないのでしょうか?
ハリネズミの唯一の弱てっは頭です。
頭には針がなく、天敵はこの頭部分を攻撃してきます。
タカやワシ、フクロウなどの猛禽類も同じこと。空中からハリネズミの頭をめがけて攻撃してくるようです。
頭に打撃を与えると、針を避けてお腹の方から捕食していくようです。
食用としてのハリネズミ
ハリネズミは多くの文化圏で食材として扱われているようです。
歴史を遡ると古くは古代エジプトの頃から、またヨーロッパ中世後期のいくつかのレシピではハリネズミの肉の記載が残されているのだとか。
現代でもロマではボイルやローストされたハリネズミを食べているのだそうです。
また、食用だけでなく民間療法の治療の材料としても取引が行われており、主に中東やアフリカなどで使われています。
その治療に至っては血や脂肪だけでなく、針も使われるそうです。
ハリネズミの生態と天敵に関するまとめ
ハリネズミはハリネズミ目ハリネズミ科ハリネズミ亜科に属する哺乳動物の総称。
自然分布はヨーロッパ、アフリカ、中近東、東アジア、ロシア、インドなどで、ニュージーランドや日本へは外来種として入ってきた。
ハリネズミの特徴である針のようなトゲは体毛の一本一本がまとまって硬化したもので、敵から身を守るためのもの。
ハリネズミの天敵はヤマネコやコヨーテ、テン、アナグマ、キツネなどの肉食動物や猛禽類。
食材や民間療法の治療薬として使われることもある。
(ライター ナオ)