みなさんは「ヨゴレザメ」というサメを知っていますか?

サメの中でも最も広く分布している種類だと言われているサメなんですよ。

 

単に「ヨゴレ」と呼ばれることもあり、名前の由来が気になる所ですね。

というわけで、今回はヨゴレザメの生態や名前の由来など、詳しくまとめてみました。

ヨゴレザメってどんなサメ?

ヨゴレザメは前回用の熱帯から亜熱帯海域にかけて、つまり世界中の暖かい海に生息しているサメ。

大きさは最大のもので4m近くなりますが、ほとんどの個体は3m未満のものが多いようです。

名前の由来は、ヒレの先にある白斑模様から。

 

各ヒレの先には名良は白斑模様があり、それが汚れのように見えることから「ヨゴレザメ」という名前が付けられました。

決して体が汚れているからとか、ヨゴレ仕事をしているからという理由ではありませんよ!

 

外洋性のサメで、20度以上の水温を好みます。

普段は海表面近くを遊泳していますが、水深150mほどの深さで見られることも。

 

同じヨゴレザメ同士で群れを作ることはありませんが、コビレゴンドウ(クジラの一種)の群れに混じっていたり、コバンザメやシイラを伴うことも多いそうです。

サメがクジラの群れに混ざるなんて面白いですね。

 

お互いに、捕食対象になったりはしないのでしょうか?

餌としているのは主に硬骨魚類で、その他にも頭足類・甲殻類・ウミガメ・海鳥・エイ・哺乳類の死骸なども食べます。

 

外洋は餌が乏しく獲物を見つける機会も少ないため、餌を食べるチャンスは逃しません。

そのため、餌を見つけると動きがかなり活発になり「狂乱索餌」と呼ばれる状態になるそうです。

(狂乱索餌とは、集団が狂乱状態で餌を食する状態の事。血の匂いや、獲物がたてる騒音に惹起されるらしい。)

狙われた獲物はひとたまりもないでしょうね。

ヨゴレザメは有害?有益?

ヨゴレザメは、見た目だけで判断したら、もろに「人食いザメ」ですよね。

完全に人を襲う見た目をしています。

 

「人を見た目で判断してはいけない」と言いますが、サメの場合はどうなのでしょう。

ヨゴレザメは見た目通り、人にとってもかなり危険なサメです!

 

外洋性なので普通に海水浴やダイビングをしていて遭遇するということは少ないですが、「あらゆるサメの中でも最も危険」と述べる学者もいるほどです。

先ほども触れましたが、餌の少ない外洋で暮らすヨゴレザメは、獲物を捕らえる機会を逃しません。

もしも人間が外洋で海に落ちでもしたら、狂乱索餌状態になって襲われる可能性が高いです。

 

そうなると、もう助からないでしょう。

沿岸でヨゴレザメの被害に遭った事件も記録されており、遭遇するとその危険度はサメの中でもトップクラスと言えます。

 

過去には船が沈没した際に、多くの乗員がヨゴレザメの犠牲になったとも言われています。

とにかく、海中でヨゴレザメ遭遇した際は細心の注意を払って行動することを心掛けてください。

パニックになったら一瞬でやられてしまうかもしれません。

 

まあ、海中でサメに出会って冷静でいろというほうが難しいですが…。

そんな危険なヨゴレザメですが、じつは水産資源として利益をもたらしてくれる一面もあるのです。

 

日本でも毎年14トンほどが水揚げされ、練り製品、干し肉、燻製、フカヒレなどに加工されたり、皮や脊椎骨も利用されています。

ただ、資源量は減少傾向にあり規制対象となっているので、そう頻繁に口にするものではないですね。

水揚げされるヨゴレザメのほとんどは、マグロの延縄漁による混獲だそうです。

ヨゴレザメについてのまとめ

人を襲う恐ろしいサメなので、あまり数が増えてほしくないような、それでも乱獲によって絶滅するのは避けたいような、複雑な気持ちです。

襲われる人の数よりも、ヨゴレザメを襲う(捕獲する)数の方が当然多いので、サメにとっては人間の方が恐ろしい存在ですよね。

(ライター もんぷち)