アクアリウムなどでもよく利用される「ミナミヌマエビ」。
魚と一緒に水槽に入れるも良し、単独で飼育するも良し。
自然の川や池などでも見ることができるので、割と馴染みのある生き物なのではないでしょうか。
今回は、そんなミナミヌマエビの生態や寿命などについてまとめていきたいと思います。
ミナミヌマエビの生態・寿命
ミナミヌマエビは朝鮮半島・台湾・中国・日本などに分布しているエビ。
しかし狭義の意味では、日本固有亜種の事を指します。
主に西日本から九州までの、流れの緩い川や池に生息しており、比較的水草が多い場所を好みます。
そのため、ダムの建設などは一見生息域を狭めることになりそうですが、ミナミヌマエビにとっては逆に生息に適した棲み家となるそうです。
釣り餌として利用されることもあり、従来の生息域ではない場所に持ち込まれた個体が分布を広げている場所もあるんだとか。
体長は約2㎝~3㎝、オスよりもメスの方が大きい傾向にあります。
食性は雑食で、デトリタス・藻類・生き物の死骸など基本的には何でも食べますが、生きている生き物を襲うことはありません。
水槽の中のコケや水垢、デトリタスなどを食べてくれるため、水槽の掃除役としてアクアリウムでも活躍しています。
ミナミヌマエビの寿命は約1年。
2~3年生きるヤマトヌマエビと比べるとやや短命ですね。
ただしその分とても繁殖力があり、複数飼いをしているとどんどん増えていきます。
国内では珍しい、一生を淡水域で生きる淡水エビで、生涯海へ出ることはありません。
…というか、逆にミナミヌマエビ以外のエビは淡水域から海へと旅立つことにビックリです。
ミナミヌマエビの飼育
ミナミヌマエビは日本の固有亜種ですので、日本の気候には適応しており、飼育は比較的簡単です。
ここからは飼育のポイントをまとめていくので、飼育の際の参考にしてみてください。
大きめの水槽
ミナミヌマエビはとても繁殖力が高いので、放っておいてもすぐに増えて水槽がいっぱいになってしまいます。
狭い水槽ではストレスがたまり、また酸欠の恐れもあるので、なるべく余裕を持って大きめの水槽を用意するのが得策でしょう。
酸欠に注意
エビ全般に言えることですが、酸欠には弱いです。
フィルターやエアレーションを設置して、酸素不足に陥らないようにしましょう。
特に水温が上がると水中に含まれる酸素が少なくなるので、夏は注意です。
混泳は小さめの魚と
水槽の掃除役として魚と一緒に飼育されることの多いミナミヌマエビですが、混泳はあまり大きくない魚とがおすすめ。
あまり魚が大きいと食べられてしまったり、追いかけられて水草の影から出てこなくなったりするからです。
混泳させても大丈夫な魚の大きさは、4㎝ほどを目安としましょう。
ただし、ミナミヌマエビを繁殖させようと思っている場合は、どんな小型魚でも混泳はおすすめしません。
稚エビが食べられてしまうからです。
また、同じエビだから大丈夫だろうと、ヤマトヌマエビなど大きめのエビと混泳させると、その場合も食べられてしまう危険性があります。
ミナミヌマエビについてのまとめ
ミナミヌマエビは熱帯魚のハウスメイトにも、単独飼育にも向いているエビです。
それぞれに違った楽しみ方がありますし、飼育も簡単なので初心者でもおすすめです。
ペットショップやアクアショップで一匹数十円程で販売されていますし(釣り餌用のものなら、なんと数円程度…)、生息地域であればそこら辺の川などでも簡単に捕まえることができるでしょう。
我が家の近くの池でも、網をひと掬いしただけでガサッと大量捕獲できました。
この機会に、ミナミヌマエビを飼育してみてはいかがでしょうか。
(ライター もんぷち)