みなさんは金魚と言えば、金魚すくいでよく見かける「和金」や、「出目金」などを思い浮かべる人が多いでしょう。
しかし金魚にはたくさんの種類があり、その姿も実に様々です。
今回紹介するのは、とても個性的な見た目をしている「ピンポンパール」という金魚。
ピンポンパールの生態や寿命などについて、まとめていきたいと思います。
ピンポンパールの生態・寿命
ピンポンパールは元々中国から入ってきた「珍珠鱗(チンシュリン)」と呼ばれる金魚を改良してできた種類です。
その名の通り、ピンポン玉のような真ん丸な体つきが特徴で、一瞬「これは本当に金魚か?」と疑いたくなってしまうほど。
「ピンポンパール」の「パール」は、「パールスケール」と呼ばれるパールのような鱗があることから来ています。
販売されている時点ではピンポン玉大かそれよりも小さなものもいますが、成長するにしたがってソフトボール大の大きさになることも。
小さくてかわいいからと油断していたら、その成長にびっくりすることになりますよ。
ピンポンパールは珍珠鱗の中でも特に丸くて尾が短いものを交配させてできた品種ですので、本当にそんな姿で泳げるのかと思うほど体に比べてヒレが小さいです。
自然界では絶対に生きて行けそうにないフォルムですね…。
そんなピンポンパール、見た目通り泳ぎは得意ではありません。
しかし小さなヒレを必死で動かして泳ぐ姿は、とても癒されます。
寿命は平均で5~6年ほど。
ただし、個体によっては10年以上生きるものもいるそうです。
ピンポンパールは弱いことで有名なので、長生きさせるには生体そのものの生命力の強さに加え、良い環境を整えてあげることが必須となります。
ピンポンパール飼育のポイント
その可愛らしい姿から一目惚れしてしまう人も多いピンポンパールですが、前述したように弱くて飼育難易度の高い金魚ですので、思い付きでの飼育は危険です。
きちんとした知識を得て、環境を整えてからお迎えしましょう!
温度管理
金魚は元々強い魚ですが、ピンポンパールほど繊細な金魚の場合は温度管理をしっかりとした方がいいでしょう。
特に東南アジアなど温暖な気候の地域から輸入された個体は、暖かい環境に慣れてしまっています。
プロならともかく、素人の場合はヒーターなどを使って水温を保つのが良策です。
(暑さにも注意しましょう。)
餌のやり方
ピンポンパールは泳ぎが上手くないため、水に浮くタイプの餌よりは沈むタイプの餌を好みます。
また、浮くタイプの餌は摂食の際に一緒に空気を飲み込んでしまい、「転覆病」という病気にかかりやすくなってしまいます。
餌のやりすぎはこれらの病気や水質の悪化を招く原因となるので、与えすぎないようにしましょう。
混泳をしない
他の種類の魚・金魚との混泳はなるべくしないようにしましょう。
ピンポンパールは泳ぎが下手なので、突かれたりぶつかられたりして弱ってしまうことがあります。
特に、長物(和金など)との混泳は避け、それ以外でも購入後しばらくは隔離して飼育することをおすすめします。
これらの事に気を付けていても、ある日急に弱ってしまっていた、なんてこともあります。
とにかく、こまめに生体や水中の環境を観察して、何か変化があればすぐに対応できるようにしましょう。
ピンポンパールについてのまとめ
ピンポンパールの飼育は、一部では「らんちゅう(飼育が難しい金魚)よりも難しい」と言われるほど。
とても可愛くてすぐにでも欲しくなってしまいますが、金魚の飼育自体が初心者の場合は、他の金魚で慣れてから挑戦するのが無難です。
他の金魚よりも寿命が短めですが、しっかりと長生きできるように愛情を持って育ててあげましょう。
(ライター もんぷち)