蜘蛛は、節足動物門・鋏角亜門・クモ綱・クモ目に属する動物の総称です。

実は昆虫ではありません。

当記事では蜘蛛とコーヒーの関係について紹介します。

蜘蛛の生態

蜘蛛は、上顎に毒腺を持ち、それを用いて小型動物を捕食する、肉食性の陸上節足動物です。

糸を使って網を張ることでよく知られていますが、実際には、ほぼ半数の種が網を張らずに獲物を捕まえます。

また、蜘蛛は毒をもっていますが、人間に害をなすほどの種はごく少数です。

節足動物門・六脚亜門に属する昆虫とは、まったく別のグループに属します。

 

昆虫との主な違いは、脚の数が8本であることと、頭部と胸部の境界が明確ではないこと、そして触角を欠くことなどがあげられます。

蜘蛛は基本的に陸上性の動物で、多くの種が砂漠、高山、森林、草原、湿地、海岸などあらゆる陸上環境に分布しています。

ちなみに水棲の蜘蛛は、ミズグモただ1種のみです。

 

蜘蛛の捕食行動は、「糸で巣や網をつくって捕らえる」と、「徘徊して捕らえる」の2つに分けられます。

網を張るものを造網性、張らないものを徘徊性といいます。

 

蜘蛛のうち原始的な種は、地中にトンネル状の巣を作り、入り口に捕虫のための仕掛けを糸で作ります。

網はこれを起源として発達したと考えられています。

 

蜘蛛の網は、数本の糸を引いただけのものから、極めて複雑なものまでさまざまです。

なお、蜘蛛の約半数が、網を張らずに待ち伏せたり、飛びかかってエサを捕らえます。

 

エサに食いつくのは、直接に噛みつく場合と、糸を絡めてから噛みつく場合があります。

捕まえたエサは、消化液をその体内に注入して、液体にして飲みこみます。

蜘蛛はコーヒーで酔っぱらう?

蜘蛛にコーヒーを飲ませると、まともに動けなくなってメチャクチャな蜘蛛の巣を作ります……

という、わりとどうでもいいトリビアを、アメリカ在住のピーター・ウィットさんが発見しました。

その後、蜘蛛を専門に研究している機関が、蜘蛛に注射針でコーヒーを1滴たらして飲ませたところ、やはりメチャクチャな巣を作ったようです。

その原因は、どうやらコーヒーのカフェインがクモの脳に作用して、中枢神経を麻痺させるためらしいです。

それが、いわゆる人間でいうところの酔っ払った状態で、まともに動けなくなるようですね。

 

コーヒーを飲んだ蜘蛛は、数時間で元の状態に戻ります。

その後は普段通りの巣を作りますので、あくまで一時的に酔っ払うだけのようですね。

 

ちなみに、蜘蛛にさまざまなクスリを与えて実験した人がいます。

この人もアメリカ人です。

 

蜘蛛にLSD、スピード、マリファナ、カフェイン(コーヒー)を与えて巣を作らせたのですが、そのなかではカフェイン(コーヒー)が一番キマっていたそうです。

そのクスリの入手経路はともかく、というより所持しているだけでお縄になると思うのですが、それはさておき、手当たり次第に飲ませるなんて蜘蛛もいい面の皮ですよね。

蜘蛛のその他雑学など

蜘蛛は耕作地圏においては、益虫として重宝されています。

蜘蛛が農業害虫の天敵であるためです。

 

また蜘蛛は、人家の内外にも多くの種が生息しており、これらは衛生害虫(ハエ、蚊、ダニ、ゴキブリなど)を捕食します。

クモはその見た目の不気味さに反して、実は家庭生活圏においても益虫の役割を果たしているのです。

 

ちなみに蜘蛛を食べる国があります。

カンボジアでは、現在でも蜘蛛を油で揚げた、いわゆる「クモのフライ」が食されています。蜘蛛の種はタランチュラです。

 

南米では、大型のゴライアストリクイグモが食用にされています。

食後にその鋭い牙を「つま楊枝」がわりに使うそうです。また、オーストラリアやアフリカでも大型のクモを食べる習慣があるそうです。

蜘蛛のまとめ

以上、蜘蛛とコーヒーについていかがでしたか?

お酒を飲んだときのように酔っぱらうという話だったのですが、実はガチの違法ドラッグよりもキマってしまうという、なんだか気の毒な体質なのでした。

 

しかも蜘蛛はなんといっても益虫(昆虫ではないですが)です。

見かけても面白半分でコーヒーを飲ませたりしないでくださいね。

(ライター ジュン)