タコクラゲは、ハチクラゲ類・根口水母目・タコクラゲ科の腔腸動物です。
ここではタコクラゲの飼育方法を紹介します。
タコクラゲの生態
タコクラゲは、関東以南の暖かく波の静かな海で、水温が28℃を超えた初夏から見られます。
無毒の小さなクラゲで、褐色を帯びた半透明のその体には、多数の小さな白っぽいまだらが有ります。
体が褐色を帯びているのは、体内に褐虫藻が共生しているからです。
タコクラゲは、安全な住環境を褐虫藻に与え、褐虫藻はタコクラゲに光合成で生産した栄養分を与えます。
半球状の笠と、口まわりに8本の触手があります。
触手の数がタコと同じ8本であることから、タコクラゲと呼ばれるようになりました。
タコクラゲは、傘径が10センチほどの小型のクラゲですが、なかには20センチまで育つ個体もいます。
愛らしく、ゆっくりと泳ぐのでペットとして人気です。
タコクラゲの販売店
タコクラゲは、以下のネット通販などで購入できます。
タコクラゲの飼育のまえに準備するもの
タコクラゲの飼育には以下のものが必要となります。
- 水槽(40センチ~60センチ)
- ろ過フィルター
- エサ
- 海水、または海水の素
- ヒーター
- クラゲを隔離して餌を与えるための容器
タコクラゲの飼育時に気をつけること
タコクラゲの飼育で、ほかのクラゲと異なる注意点は、体内に褐虫藻を共生させていることです。
できるだけ強めの光を長く当てるようにしてください。
ただし、当てすぎるとコケだらけになってしまうので、メンテナンスを頻繁にする必要があります。
また、タコクラゲは、傘に空気が入ると穴が開いてしまいます。
シャワーパイプの吐出口は、水面より下になるようにして、空気が混入しないようにしてください。
タコクラゲの傘は、岩などの障害物に触れても傷んでしまいます。
レイアウトは砂以外には何も入れないほうが良いでしょう。
外気温が30℃を超える場合は、冷却ファンやクーラーが必要となります。
ファンの使用時や冬季は、水が蒸発しやすいので比重をこまめにチェックし、濃い場合は、カルキを抜いて温度を合わせた淡水を補充してください。
クラゲ以外の生体との混泳は、飼育の難易度が高いので、あまりオススメできません。
タコクラゲの餌について
タコクラゲは、自然界では小さなプランクトンを食べています。
飼育するときは、人工餌を与えます。
タコクラゲを販売しているペットショップで、「クラゲのエサ」を購入しましょう。
エサは1日1回与えます。スポイトですくって、タコクラゲの触手に吹きかけるようにして与えてください。
なお、エサを与えすぎると水を汚しますので気をつけてください。
タコクラゲの寿命など
タコクラゲの寿命は、自然環境下では1年から2年だといわれています。
飼育時には数ヶ月しか生きない場合もあります。
タコクラゲのまとめ
以上、タコクラゲの飼育についていかがでしたか?
褐虫藻が共生していて、光を当てた量によって体色が変化するというのは、実際、綺麗ですけれど、しかしよく考えてみると不気味です。
個人的には、ネット通販で買えることに驚きました。
生物が配送されてくるなんて、なかなかすごいことですよね。
お値段も手頃なので興味を持った方は、ぜひ、飼育にチャレンジしてみてください。
(ライター ジュン)