サヨリは釣り人にも人気のある魚で、堤防釣りは春と秋がシーズンとなっています。

関東でサヨリ釣りは冬の風物詩とされていて、ウキ釣りが有名です。

そんなサヨリの旬の時期とサヨリをより美味しく食べられるお料理をご紹介していきたいと思います!

サヨリの生態

サヨリはダツ目トビウオ亜科サヨリ科の魚です。

日本では北海道~九州の沿岸に生息しています。

サヨリの体長は約30センチ前後です。

 

秋刀魚によく似たほっそりとした体型をしています。

下あごが長く突き出しているのがサヨリの特徴です。

 

サヨリが生きているときは、下あごの先端は赤色です。

上顎は三角形の形をしていて小さいのです。

背中は青緑色で、お腹は美しい銀色です。

 

海の青さと太陽の光にうまく溶け込む保護色となっています。

サヨリは抜群のスタイルの良さから、とても美しい魚だと言われています。

サヨリは群れで生活し、海面ギリギリを泳いでいます。

 

危険を感じるとサヨリは空中に数回ジャンプして、危険を回避しようとします。

そんなサヨリの寿命は2年程度だそうです。

いろいろな意味があるサヨリ

サヨリは漢字で「細魚」と書きます。

体がとても細い魚という意味です。

 

サヨリの下あごが細い針のようなので「針魚」とも書きます。

他には、多く集まると言う意味の「沢寄り(さより)」からきています。

サヨリにはいろいろな名前の由来があったのです。

 

北原白秋も童謡でこんな歌を作詞しています。

「サヨリはうすい サヨリはほそい 銀の魚 サヨリきらりと光れ サヨリお姉様に似ている」

細くてスタイルのいいサヨリをそのまま歌った「さよりの歌」です。

 

「サヨリのような女性」という言葉を知っていますか?

サヨリは外見を見ると、とてもスタイルが良く綺麗で美しい魚です。

 

ですが、捌く時にお腹を切って割ると、真っ黒い薄膜が張り付いていて、この膜がこれまた苦いのです。

そのことから、「外見とは違って、腹黒い人」という腹黒い女性の例えとして昔から使われています。

サヨリの旬の時期

サヨリは春を告げる魚などと呼ばれているだけあって、春が旬の時期になります。

秋まで漁獲されているので秋頃まで美味しくいただけるのですが、やはり3月~5月が一番旬の時期です。

旨みと脂がちょうどいい具合に乗っています。

 

サヨリは白身の高級魚とされていて、魚屋さんやデパートで取り扱われているので、スーパーなどではあまり見かけることがありません。

しかも、サヨリの大型は超高級魚とされています。

サヨリの鮮度は口先で確認しましょう。

 

鮮度のいいサヨリは長い下あごの先端が赤色です。

赤色がはっきりとしているサヨリを選びましょう。

また、背びれや尾びれが乾いていないサヨリを選びましょう。

サヨリの美味しい食べ方

サヨリは古い昔から上品な味で親しまれてきました。

サヨリはくせがなく、とても上品な味わいです。

 

香り高い風味は独特で、一度食べたら虜になります。

サヨリは和食でも洋食でもどんなお料理にも合います。

 

ですが、サヨリはお刺身やお寿司で食べるのが一番オススメです。

さっぱりとしていて上品な味わいが口の中で広がりますよ。

 

天ぷらもオススメですが、20センチぐらいの小さなサヨリはそのまま丸揚げするのがとても美味しいです。

また、お酢との相性もいいので、酢の物も最高です。

 

高級魚とされているサヨリを折角手に入れたのに、味が落ちるのは嫌ですよね。

そこで、サヨリは傷みが早いので、早めに捌いてしっかり水気を切り、軽めの食塩水に数分浸しましょう。

 

その後キッチンペーパーで包み冷蔵庫で保存して、早めに食べましょう。

ひと手間加えるだけでサヨリをより美味しく頂くことができます。

是非試してみてください。

(ライター 雲呑)