私たちの生活の一番身近なところにいる鳥、「カラス」。
ゴミをあさったり農作物を荒らしたりと、あまり良いイメージがありませんよね。
しかしそれ以外に、どんな暮らしをしているのか?何を食べているのか?など、知らないことがたくさんあります。
今回はそんなカラスについて、生態や寿命などをまとめてみました。
カラスの生態
日本に生息しているものの中で最もよく目にするのは、「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」の2種類。
全国各地に分布していますが、ハシブトガラスは都市部、ハシボソガラスは田舎に多いと言われています。
かなりの雑食性で、木の実、果物、昆虫、小型哺乳類、鳥類の卵、爬虫類、ザリガニ、動物の死骸や糞なども餌とします。
基本的にハシブトガラスは肉食傾向が強く、ハシボソガラスは植物食傾向が強いと言われていますが、どちらも同じように生ごみをあさったりするので注意が必要です。
ただハシブトガラスの方が獰猛で攻撃的な面があり、都市部で問題となるのはこちらの方が多いんだとか。
カラスの特徴と言えば、秀でた頭脳。
その頭の良さは鳥の中でもずば抜けており、それに加えて社会性までも持っているというのです。
自分では割れない木の実を車に轢かせて割ったり、水の中にある餌を石を落として水位を上げることで取ろうとするという実験は有名ですね。
その他に、公園の水道の蛇口を自分でひねって水を飲んだりすることも。
もしもカラスに危害を加えてしまったら、顔を覚えていて見かけるたびに攻撃してくる、なんて話も聞きます。
私はそれが怖くて、庭や畑で見かけても追っ払うことができません…。
カラスによる被害
カラスによる被害は全国各地で問題となっています。
生ごみを漁るのに対してネットを設置するなどしても、数羽で協力してネットを持ち上げどかしてしまったりするんだとか。
収穫前の農作物を食べてしまったりもするので、日本のみならず世界各地で害鳥として扱われています。
カラス除け(光るもの、猛禽類の置物、カラスの死骸など)を設置しても、学習能力の高さから、すぐに効果がなくなってしまうこともしばしば。
知能の高さに関心しつつも、憎らしい…。
しかも鳥獣保護法により勝手に駆除や捕獲をすることは禁じられているので、こちらは防御に徹するしかないというわけです。
もちろん積極的に駆除したいと思っている人は少ないと思いますが、どんどん共存するのが難しくなっていっているのを感じます。
我が家の家庭菜園も、カラスに襲撃を受けたとみられる痕跡が…
明日には収穫できるかな?と思っていた大玉トマトが、無残な姿に変わり果てていました。
寿命は?
カラスの寿命というのは調査が困難な面もあり、ハッキリとした数字は出ていませんし、研究者によってもブレがあります。
今のところ野生下での寿命は8年~10年ほどだと言われています。
飼育下では60年生きたカラスの記録もありますが、大抵は長くても20~30年程度なんだとか。
ところで、カラスってそこら中で見かけるのに、ほぼ死骸を見たことがないのは不思議だと思いませんか?
一体、死骸はどこへ消えているのでしょうか。
その答えは「カラスのねぐら」です。
事故などで即死してしまった場合を除けば、カラスは弱るとねぐらでジッとして動かなくなります。
そしてたいていの場合はねぐらでそのまま死を迎えますが、ねぐらは山の中など通常人目には触れない場所にあるので、死骸が人の目に触れることがほとんどないんですね。
カラスについてのまとめ
カラスは一度覚えた顔を忘れないと言われています。
むやみに攻撃してしまうと、一生カラスから攻撃を受け続けるリスクを覚悟しなければなりません。
しかし逆に、カラスに何か恩を売っておけば、生涯にわたって恩返しをしてくれるかも?
(ライター もんぷち)