動物園でヤマアラシを見たことはありますか?
ヤマアラシは旧世界ヤマアラシと新世界ヤマアラシに分けられ、属する科が違います。
新世界ヤマアラシの中で「カナダヤマアラシ」はヤマアラシの中でも一番大きな体格をしています。
現在7種類いるカナダヤマアラシ。
木にギュッとしがみついて眠る寝顔がとっても可愛いいんですよ。
カナダヤマアラシの生息地
カナダヤマアラシは名前の通りカナダに生息しています。
他にアメリカ、メキシコ、アラスカにも生息しています。
主に森林で生活していますが、砂漠などでも対応出来ます。
カナダヤマアラシの形態
カナダヤマアラシは体長が50~90cmでしっぽの長さが14~30cmです。
体重は1~7kgとバラバラですが、18kgまで成長したとても大きなカナダヤマアラシもいるそうです。
体の色は濃い茶色です。
頭から背中、しっぽには長さ3~4cmの棘が3万本以上生えています。
この棘は毛が変化したものだそうで、針はとっても硬く先が尖っています。
腰からしっぽまでの棘は夜間でも目立つように白色をしています。
敵に警告するためでもあるそうですよ。
その他に、とても丈夫な爪を持っています。
歯がオレンジ色をしているのも特徴的です。
カナダヤマアラシの生態
カナダヤマアラシは基本的に木の上で生活しています。
夏場は地上に降りてくることもあるそうです。
夜行性なので、昼間は樹の穴の中や岩の陰などでお休みしています。
普段は単独行動するカナダヤマアラシですが、冬場になると巣の穴に数頭集まっていることが多いです。
冬は寒いので、仲間でくっ付いてぬくぬく暖かくしているんですね。
縄張りを持った生活をしているカナダヤマアラシは、オスの縄張りの中にメスの縄張りを含んでいます。
カナダヤマアラシは樹の葉や根、種や花のつぼみ、果実などを食べます。
冬場は木の皮を食べたりもします。
動物園ではサツマイモやニンジンなども食べるそうです。
カナダヤマアラシは視力が弱いので、動きがゆっくりです。
ですが、木登りが得意でとっても上手です。
丈夫な爪を使ってすいすいと木を登っていきます。
木の上では後足で体を支え、前足で食べ物を掴んで食べる事もあります。
カナダヤマアラシは飼育下での寿命は10年を超え、野生での寿命は6年程と言われていますが、野生で17年生きた記録もあるそうです。
カナダヤマアラシの棘
カナダヤマアラシの棘は敵から身を守るためのものです。
普段は棘を寝かせているのですが、危険を感じると、敵に背を向けて棘を逆立てます。
そして、頭を前足の間に入れて守ります。
カナダヤマアラシは攻撃もするので、しっぽで敵を打ちつけたりします。
そのときにカナダヤマアラシの棘が相手に刺さるのです。
この棘はとても硬くて、先が尖っています。
ゴム製の長靴を突き破るほどの鋭さがあり、髪の毛のキューティクルのような返しがあるので、棘が刺さると抜けなくなってしまいます。
棘が刺さると、どんどん皮膚の奥へ食い込んでいき、長時間痛みと苦しみに悶えます。
カナダヤマアラシの棘が敵の口や内臓に刺さって感染症などの病気を起こしたり、死に至ったりすることもあります。
クマやトラなどの大型の肉食動物もカナダヤマアラシの棘のことを知っているので、敵に襲われることは少ないのです。
ですが、頭のいいピューマなどは、カナダヤマアラシを素早くひっくり返して柔いお腹を狙ったりすることもあるそうです。
カナダヤマアラシの棘のように返しのある棘を持っている個体はヤマアラシの中でもあまりいないそうです。
カナダヤマアラシのまとめ
日本では秋田市大森山動物園や名古屋市東山動物園などでカナダヤマアラシが見られるそうです。
可愛いお顔で癒してくれるカナダヤマアラシを見に行きたいですね♪
(ライター 雲呑)