トンビやカラスは私たちの生活のとても身近にいる鳥です。
この両者、実は中が悪いって知ってましたか?
犬猿の仲ならぬトンカン(トンびとカラす)の中!!??
トンビの生態
トンビはタカ目タカ科に分類される猛禽類。
ユーラシア大陸、アフリカ大陸、オーストラリア等世界中の多くの地域に生息しています。
体長は60~65㎝で、翼を広げると150~160㎝にもなり、ほぼ成人と同じ大きさにもなります、
体は褐色と白のまだら模様で、目の周りには黒褐色の縁取りがあります。
羽ばたかず、上昇気流に乗って滑空するのが得意。
視力がとてもよく、上空を飛翔しながらエサをさし、見つけると急降下して足で獲物を捕らえます。
そのまま空中で捕食することもありますが、木の上などに止まって食べている姿も見かけます。
食性は雑食で、動物の死骸やカエル、トカゲ、ネズミ、蛇などの他、都会では生ごみをあさったりもします。
平地から山地にかけて、平坦な農耕地や水田、河原や海岸などに生息し、海岸では漁港などにあつまっていたり、河口付近では養魚池付近に集まっていたりします。
秋や冬には林の中で集団を形成して、ねぐらを形成することもあります。
2~3月にかけて営巣をし、産卵期は4~5月です。巣は40~80㎝ほどもある大きな巣です。
一日おきか数日おきに1卵ずつ、合計で2~3個の卵を産みます。
30日間の抱卵の後、孵化後は40日程度で飛べるようになりますが、60日くらいまでは両親の給餌を受けて育ちます。
性成熟するのは2年ほどかかると言われています。
トンビと人との関係
トンビは基本的には警戒心の強い鳥で、人にも容易に近づいたりはしません。
餌付けなども不可能と言われてきました。しかし、一方で人に慣れてしまったトンビが人間のスキを見て食べ物を奪っていくということも、昔からあったようです。
近年神奈川や京都を中心に、あちこちでトンビの被害が報告されています。
トンビに油揚げをさらわれた!ではありませんが、お菓子やお弁当、果物など色々なものがトンビによって持っていかれるそうです。
中にはペットの小型犬がさらわれた例もあるのだとか。
トンビは昔から日本人の生活に馴染みの深い鳥として存在していました。
童謡のタイトルになったり、とび職という職業も存在します。「ピ~~ヒョロロ~~~」の甲高い鳴き声も、誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。
日本のカラス
日本にはハシブトガラスとハシボソガラスという2種類のカラスが生息しています。体長は32~39㎝で、鳥類では最も知能が発達していると言われています、
一夫一婦制で産卵数や抱卵の期間はほぼカラスと一緒です。
オオタカや他の猛禽類、キツネなどが天敵になります。
食性は雑食で、時に共食いをする姿も目撃されています。
カラスとトンビの関係
カラスとトンビは互いになわばり意識が強く、食性もにていることから、敵対します。
どちらかが捕食するというわけではないのですが、相手の姿を見るとちょっかいを出したくなるような仲なのです。
カラスは集団で単独で飛んでいるトンビを攻撃することがあります。
それはエサを持っている時だけでなく、旋回中の時でも同じなので、エサを横取りしようとする本能的行動というわけでもなさそう。
とにかく絡んでほしいという感じなのでしょうか。くちばしを使ってトンビをつついたりします。
逆の時もあり、トンビがカラスを追いかけている姿を見たことがあります。
個体の大きさ的には圧倒的にトンビの方が大きいのですが、頭の良いカラスにはかなわないと言ったところでしょうか。
カラスとトンビのまとめ
カラスとトンビはトンビの方が体長は大きい。
カラスはトンビに、トンビはカラスにちょっかいを出すことがある。
縄張り意識気が強く、食性も似ていることから対立しやすい。
(ライター ナオ)