聞きなれない名前の人も多いのではないかと思われる「ハクビシン」。
実は今、東京ではタヌキを超える目撃情報があるほど、日本でも一般的になりつつある動物なんです。
ハクビシンって?
中国大陸南部を中心に生息しているジャコウネコ科の動物です。
額から鼻にかけて白い線が入っていることから「白鼻芯」、もしくは「白鼻心」とつけられたそう。
ハクビシンの生態
ハクビシンは東南アジアや南アジア、台湾にも生息していて、日本では本州の東半分と四国、北海道にも局所的に生息しています。
体長は50~70㎝、体重は3~6kg。
成獣になると尻尾を含めて1mほどになります。
ネコのような顔つきですが、鼻筋が長く、メスよりもオスの方が大型になります。
柔らかい体毛をしていて、明褐色~暗褐色など個体差が大きく、頸部や耳介、四肢は濃色や黒をしています。
体は暗い灰褐色、頭、手足、尾が黒く(ボルネオ島には尾が白い種類もいる)、前後の足には5本の指があります。
基本的には夜行性ですが、昼間に歩き回ることもあります。
雑食性で果実や野菜、小動物などを食しています。
繁殖期間は通年で、2か月の妊娠期間を経て1~5頭の子供を出産すると言われていますが、詳しいことはまだはっきりとわかっていないのだそうです。
縄張りは持たず、複数の個体が自由に動き回り、その行動範囲は30~50haにもなり、一晩で5㎞ほどの距離を移動するという報告もあるのだとか。
ハクビシンと人間の生活
都会でも姿を見ることの多くなっているハクビシンは、東京23区内でもタヌキを上回るほどの目撃情報があるのだとか。
現在、東京には1000頭以上のハクビシンが生息していると考えられています。
人間の暮らしの中にも介入してきて、問題になることもありますが、法的に駆除することはできないのだそう。
害としては、屋根裏に入って騒音を出したり、糞尿をしたり、家屋を破壊したり、農作物を食い荒らしたり等。
ペットにちょっかいを出し、被害にあったという報告もあります。
また、感染症などを媒介する危険性もあったりするので、ちょっと厄介な存在です。
しかし、一方で子供の頃から飼うと、とても懐き、可愛らしいのだとか。
また、肉はとても美味で、ジビエ料理としても最適なのだそう。
一長一短といったところなのでしょうか・・・・
ハクビシンの優れた運動能力
外来種たちが定着するのに、敵の存在がないことは重要な条件になりますが、それにもましてハクビシンの運動能力は優れているようです。
例えば電線の上を渡って歩いたり(タヌキにはきっとできませんよね~)、1m以上のジャンプ能力を持っていたり、暗所でも目が効いたり、人を恐れず、気も荒い為、人間たちが容易に手を出せないという側面もありますが、人を襲ったという報告は今のところありません。
ハクビシンの鳴き声
ハクビシンは「キッキッキッキッ」という声で鳴きます。
どこか猿にも似たような鳴き声ですが、威嚇する時は「カーーーーーーーーッ!!」という大きな声を出します。
ハクビシンについてのまとめ
ハクビシンは外来種で、本州の東半分と四国、北海道の一部に生息している。
鼻筋に白い線が入っていることから名づけられた。
都会の生活の中にも出没し、民家の屋根裏などに入って騒音を出したり、糞尿をしたりするので厄介がられている。
東京ではタヌキを上回るほどの目撃情報がある。
幼獣のころから育てると懐いて可愛らしい面も持っている。
肉はジビエ料理として結構美味である。
以上、聞きなれないハクビシンについてまとめてみました。
ハクビシンは・4今や動物園だけで見られる動物ではないようです。
皆さんもハクビシンに遭遇した時には、ちょっとだけご用心を!!
(ライター ナオ)