ワイルドで強くてかっこいい、そんなイメージのある「オオカミ」。
もしそんなオオカミがペットとしてパートナーになってくれたら、とても心強いし楽しい生活になりそうですよね。
そこで今回は、オオカミは飼育できるのか?できるとすれば、その飼育方法は?などの疑問についてまとめて見たいと思います。
野生下での生態
通常オオカミと言えば「タイリクオオカミ(=ハイイロオオカミ)」の事を指します。
北半球に広く分布しており亜種が多く、日本では絶滅した「ニホンオオカミ」もタイリクオオカミの亜種なんですよ。
雌雄のペアを中心として、4~8頭ほどで群れを作り行動します。
群れの中では雌雄別に順位が付けられる縦社会。
この辺は、犬と同じですね。
ごく稀に群れから離れて孤立する個体がいますが、これが「一匹狼」という言葉の語源となっています。
飼育について
結論から言えば、「飼育すること自体は可能」です。
しかし、オオカミは国内では既に絶滅している上に、海外でも大変希少な動物となってしまっています。
商業目的での輸入・輸出も禁止されているので、ペットショップで販売されるということもありません。
ではなぜ「飼育すること自体は可能」なのでしょう。
実はもし何らかの理由でオオカミを手に入れることができ、必要な届出等をきちんと出し、飼育できる環境が整っていれば、飼育が禁止されているわけではないからです。
つまり、「石油王からプレゼントしてもらった」とかそんな奇跡が起きれば、飼育可能ですよ!
飼育に適した種類
まあでも、一般的にはまずオオカミの入手は無理ですよね。
しかし「オオカミに近い犬」ならば入手は可能。
「狼犬(おおかみけん、ウルフドッグ)」と呼ばれる、オオカミと犬を交配して作られた犬種がいるのです。
さらに、ウルフドッグと他犬種を交配した「ハイブリッドウルフドッグ」ならばもっと簡単に入手することができますよ。
どうやって手に入れる?
ウルフドッグに関しては、通常のペットショップではまず売っていません。
海外の専門ブリーダーから直接輸入する必要があります。
ハイブリッドウルフドッグもどこのペットショップにでもいる、というわけではありませんが、一部のペットショップやブリーダーから購入することができます。
必要なもの
飼育を始めるにあたって準備するものは、普通の大型犬を飼うのと変わりはありません。
しかし、とても重要なのは「広い庭」があるかどうかです。
ウルフドッグはとても運動量が多いので、広い庭があることが望ましいのです。
家の中でも飼えないことはないですが、その場合は長時間の散歩をしたり、ドッグランや公園などでたくさん運動をさせてあげる必要があります。
(たとえ庭があっても、普通の犬よりはたくさん運動させなければいけません。)
餌は?
オオカミと言えば生肉…というイメージもありますが、ウルフドッグの場合はドッグフードで大丈夫です。
ただし運動量が多い分、食事量も多いので、かなり食費がかかることを覚悟しなければなりません。
また、股関節や脊椎の病気になりやすい傾向があるので、肥満にならないように与える量には注意しましょう。
寿命
ウルフドッグの寿命は10~16年。
ちなみに、野生のオオカミの寿命は5~6年ほど、飼育下では15年程生きるそうです。
オオカミについてのまとめ
ウルフドッグですら、運動量の多さや野性味の強い性格から、飼育の難易度はかなりの上級者向けです。
きちんと根気よく最後まで面倒を見られる、という人でないと飼育は難しいでしょう。
もし本当に、本物のオオカミを飼育する機会ができたなら、ウルフドッグよりもさらなるお金と場所と手間と覚悟が必要になります。
いつかオオカミを飼育したい!と思っている人がもしいたら、今の内からしっかりと覚悟を決めておいてくださいね。
(ライター もんぷち)