カエルのキャラクターと言えば、大抵が緑色。
日本では緑色のカエルが一般的です。
そんな緑のカエルたち、実は何種類かいるって知っていましたか?
日本に生息している緑色のカエル
日本に生息している一般的にみられる緑色のカエルは3種類で、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエル、モリアオガエルです。
他に喜界島から沖縄本島にかけての南西諸島にはハロウエルアマガエルという種類もいます。
それぞれのカエルについてご紹介していきます。
ニホンアマガエル
オスよりメスの方が大きく、前足に4本、後ろ足に5本の指がついていて、指の先端には白い吸盤がついていて、垂直な面やガラスなどにも張り付くことができます。
お腹部分は白く、背面はまだらの灰褐色にも変化し、保護色の役割を果たします。
この色の変化は周りの環境や湿度や温度などによってホルモンを分泌し、色素細胞を拡張したり収縮させたりすることによるもの。
アマガエルは樹上や水辺の植物で生活しています。
オスには声嚢と呼ばれる袋状のものがついていて、そこで大きく音を響かせるようになっています。通常繁殖期に夜、メスを呼ぶときに鳴きますが、アマガエルは雨の前の日等の昼間にも鳴くことから、この名前が付けられたと言われています。
「ゲッゲッゲッゲ」「クワックワックワックワッ」と鳴きます。
モリアオガエル
モリアオガエルは繁殖期以外は森林に生息しています。
繁殖期になると水辺に降りてきますが、通常のカエルのように水中に産卵するのではなく、水面や水辺の植物の上に粘性のある泡の卵塊を作って、その中に産卵します。
一匹のメスに複数のオスが群がることもあり、複数のオスでその泡の塊をつくります。
孵化した幼生は、雨の時などに壊れた卵塊と共に水中に落下し、オタマジャクシとしての生活が始まります。
幼生時の天敵はゲンゴロウやイモリやヤゴ。
イモリは植物の下で待ち構えていて、落下と同時に捕食することもあるのだとか。
繁殖時の鳴き声は「カラカラカラ」と鳴いた後、「コロコロ」「クックック」と続きます。
成体の時の天敵はヤマガラシ、ニホンイタチ、ニホンアナグマ、タヌキなどです。
シュレーゲルアオガエル
対馬列島以外の日本本土とその周辺に生息している日本の固有種です。
日本のモリアオガエルの姉妹種と考えられています。
体長はオスは3~4㎝、メスは一回り大きく4~5㎝。
モリアオガエルの斑点のないものに似ていますが、モリアオガエルよりもやや小型で、黒目以外の部分の色が黄色いのが特徴です。
ニホンアマガエルと比べるとシュレーゲルアオガエルの方が若干大きめ、保護色になった時でもまだら模様が出ないことや鼻筋から目にかけての線がないことが違う点です。
繁殖期には水辺の岸で鳴き、ニホンアマガエルよりも小さな声で「コロロ・コロロ」と鳴きます。
地中を小さな穴の中で鳴くことが多く、その姿を確認することは難しいようです。
産卵は岸辺に3~10㎝ほどのクリーム状の卵塊を産み付けますが、地中に産卵することもあるようで、とにかく目立たない控えめな存在です。幼体は成長すると5㎝ほどになります。
栃木、千葉、兵庫ではレッドリストにのっていますが、日本全土で見ると、それほど生息数が減っているわけではないようです。
ハロウエルアマガエル
喜界島から沖縄本島にかけての南西諸島に生息します。
ニホンアマガエルに似ていますが、ニホンアマガエルよりも細身で華奢。
後ろ足が長く、水搔きも発達しています。保護色になる体表の色の変化も茶色にまで変化することはなく、緑色の濃淡程度。
「ギーギーギー」と鳴き、繁殖時だけでなく雨の前の日などは昼間から鳴き始めます。
馴染みのある日本の緑色のカエルたち。
ぜひ名前を憶えてあげてくださいね♪