カミキリムシと言えば、大体2~3cm程の大きさをイメージする人が多いのではないでしょうか。

しかし世界最大のカミキリムシは…なんと20㎝!

 

1そんな巨体を持ったカミキリムシ、それが「タイタンオオウスバカミキリ」なのです。

数字だけ見ても、ちょっとぞっとするような大きさですよね…。

今回はそんなタイタンオオウスバカミキリの生態や飼育について見ていきましょう!

タイタンオオウスバカミキリの特徴

タイタンオオウスバカミキリの特徴は、何と言ってもその巨体!

成虫は15~20㎝にもなると言われ、他の昆虫と比べると桁違いの大きさを誇っています。

 

世界最大のカブトムシである「ヘラクレスオオカブト」が、「角を含めて」17~18㎝ほどですから、角のないタイタンオオウスバカミキリの体がどれほど大きいのかというのがよくわかりますね。

 

ちょっとした置物レベルです。

もし日常生活で遭遇したとしても、本物の昆虫だとは思わず、「おもちゃかな?」と勘違いしてしまいそうですね。

 

体色は黒~褐色という地味な色合いで、カミキリムシの特徴である触角は体の半分ほどの長さしかありません。

しかしやはり顎は大きく発達しており、ウスバカミキリ類の特徴と同じく前向きに位置しています。

 

噛まれたら恐らくかなり痛いでしょう。

そんなに大きくないカミキリムシでも、時には噛まれたら血が出たりもしますから。

 

そして成虫の大きさも度肝を抜くレベルですが、さらに驚異的なのは幼虫の大きさ。

タイタンオオウスバカミキリはまだ生態が謎に包まれており、幼虫は見つかったことがないらしいのですが…。

 

成虫の大きさから予想される幼虫の大きさは、なんと全長25㎝!

25㎝の幼虫なんて…もうちょっとしたクリーチャーですね…。

幼虫は現地の人たちの食料とされていたこともあるようで、そんなに巨大ならさぞかし食べ応えがあっただろうなぁと思います。

タイタンオオウスバカミキリの生息地

ビックリするほど大きなタイタンオオウスバカミキリを、一度は生で見てみたいものですが…。

残念ながら、日本国内には生息していません。

 

タイタンオオウスバカミキリの主な生息地は、ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ギアナ、ブラジルなど南米の熱帯雨林。

通常は熱帯雨林の奥深く、危険地帯に生息しているため、その生態はまだ多くの謎に包まれています。

 

また、近年では森林開発による環境破壊や、標本として販売するために乱獲されたことなどにより、個体数は減少してしまっているそうです。

現地の人にとっては、タイタンオオウスバカミキリは大きな収入源…。

保護をすすめる働きもあるようですが、現地の方の理解を得るのは難しいそうです。

タイタンオオウスバカミキリって飼育できる?

タイタンオオウスバカミキリの飼育については、ほとんど情報がないのが現状です。

そもそもまだ生態に謎の多い昆虫ですし、成虫になってからの寿命は1週間ほど。

 

それゆえに、現地でも滅多にお目にかかれない珍しい昆虫なのです。

成虫になってからは全く餌を食べないとも言われていますし、やはり飼育は困難かと思われます。

 

余談ですが、もしも現地で採集を行う場合は、光に集まる習性を利用した「ライトトラップ」を使う方法が一般的なようです。

顎の力は強力なので、触る場合は噛まれないように気を付けましょう。

タイタンオオウスバカミキリについてのまとめ

タイタンオオウスバカミキリは、20㎝にもなる超大型のカミキリムシで、その幼虫も巨大。

南米に生息していますが、日本国内で生体にお目にかかれることはほとんどありません。

標本でもいいので、一度世界最大がどれほどのものなのか、実際に見てみたいものですね。

(ライター もんぷち)