雨の時期に出てくるナメクジは放っておくと大量に発生して、大切に育てた新芽や芯根を食い荒らすなど、ガーデニングをする人にとっては、悩みの種です。
駆除剤も売っていますが、できれば、植物にも人間にもなるべく害がない方法で駆除したいものです。
よく知られているのが、塩をかけるという方法ですが、どうやらビールでも駆除することができるらしいのです。
そこで今回は、安全に簡単にナメクジを駆除できる方法をまとめました。
ナメクジとはどんな生き物?
ナメクジは、軟体動物門・腹足鋼に属していて、陸に生息するようになった巻貝の仲間です。
この仲間の中で殻が退化したものを総称してナメクジとしています。カタツムリも陸で生息する貝の仲間です。
4月~6月、9月~10月と温暖な季節になると日本全国で見ることができ、湿り気の多い場所を好んで生息しています。
体長は5㎝程度で薄茶色をしています。雌雄同体なので、1匹でも繁殖することができます。
乾燥がにがてなので、涼しくなった夜に活動する夜行性の生き物です。
ナメクジはビールが大好き
ナメクジは、ビール酵母や麦芽の香りが大好きです。そのため、ビールの入った容器を置いておくだけでその匂いにつられて集まってきます。
ビールより効果は薄れてしまいますが、ビール酵母や麦芽などが含まれている発泡酒にも駆除の効果があります。
同じアルコール類でも日本酒とかウィスキーやブランデーに効果はありません。
ビールを使った駆除の方法
ビールを入れておけて、ある程度の深さのある容器を準備します。
プリンやリーなどの空の容器や、ペットボトルを深めにカットして使う方法もいいですね。
容器にナメクジが溺れるくらいのビールを入れて、被害があった植物の近くで、日が当たりにくい湿った植物の根元や、鉢やプランターの陰になる場所、落ち葉が貯まっているところなどに置いておくだけです。
このとき、可能であれば、容器や瓶は地面に穴を掘り、ペットボトルのふちが地面と同じ高さになるようにすると、ナメクジが入りやすくなります。
1日ほど経つと、ビールを飲んで酔っ払ったナメクジが、容器の中に落ちています。
個体差があるので、酒に強いものには飲み逃げされることもあります。
飲み逃げを防ぐためには、深めの容器を使うこと、ビールに塩を混ぜておくことが効果的です。
駆除したナメクジはどうしたらいいの?
駆除したものは、早めに地面に穴を掘って埋めましょう。
薬剤は使ってないので土にも悪い影響はありません。
放っておくと、ナメクジが腐敗してひどい匂いがしますから早目に処置することをおすすめします。
ナメクジを駆除するときの注意
ナメクジを駆除するときには、素手で触らないように注意しましょう。
「広東住血線虫」という最悪の場合は人を死に至らしめる寄生虫を持っている可能性もあるからです。
この寄生虫は、主に経口感染し、脳や脊髄などの中枢神経系に集まり、髄膜炎や脳炎を引き起こします。
最悪の場合は死に繋がることもある怖い寄生虫です。
ナメクジを処理するときは、ビニール手袋をする、スコップや割り箸を使うなど、十分に気をつけましょう。
万が一触ってしまったら、石鹸できちんと手を洗いましょう。
余談ですが、この寄生虫はカタツムリにも寄生するので、カタツムリも手で触らないように気をつけましょう。
晩酌ついでにナメクジ退治
ナメクジ退治にビールはとても効果的です。ナメクジが気になったら、晩酌のついでに少しだけビールを気になる場所においておきましょう。
一度に驚くほど取れることがあります。ナメクジに触らなくても、退治できるのもうれしいポイントですね
ナメクジは雌雄同体の生き物なので、1匹でも残っていると、繁殖することができます。
徹底的に駆除したいのならば、続けて何回かビールの罠を仕掛けておくことがおすすめです。
ライター:さくら