まるで辺り一面に絨毯を敷いたかのような景色が広がるシバザクラ。
グランドカバーとして庭先でも綺麗に咲き誇る姿を見ることも多いのではないでしょうか。
今回はそんなシバザクラについて詳しくお話します。
シバザクラの特徴
茎は芝のように広がり、葉は1㎝程度と小さく披針形で硬いのが特徴です。
草丈は20~100㎝程で、耐寒性や耐暑性があります。常緑性の植物なのでグランドカバーにもなります。
シバザクラの花の季節
シバザクラの花は4・5月頃にサクラに似た形の淡桃・赤・薄紫あるいは白色の花を咲かせます。
開花時期は1~2週間ほどが一般的ですが、地域にもより、この時期に各地で様々なイベントが開かれます。
シバザクラの品種
マックダニエルズ・クッションは大きな花が特徴で冬も葉の三土井色が濃く、丈夫で育てやすく人気があります。
オーキントン・ブルーアイは花弁の切れ込みが深く、青みの強い花色です。
スプリング・ピンクは葉と花がやや小ぶりの品種です。
多摩の流れはピンク色の花弁に白の覆輪が入っています。
オータムローズは淡いピンク色。生長がゆっくりで冬季でも葉が比較的綺麗な緑色を保ちます。
モンブランは白のシバザクラを代表する品種で、葉色が黄緑色なので他の品種と区別しやすいのが特徴。
ジャイアントローズは存在感あるピンクの大きな花をつけ、マックダニエルクッションに比べて花弁が細く咲いている期間も長いのが特徴です。市場ではほとんど流通しておらず、あまりに目にする機会はありません。
スカーレットフレームは赤いシバザクラで、園芸品種として人気の種類です。
リトルドットは中輪咲きのシバザクラで上品で白い花をつけるのが特徴。モンブランに比べてより白くは色が濃い緑色です。
シバザクラの育て方
シバザクラは9月下旬から11月中旬、または3月下旬から6月下旬にポット苗を20~30㎝間隔で植えつけます。
水はけと通気性の良い土が適していて、市販の草花用土に川砂を1~2割混ぜて用いると良いでしょう。
日向を好み、水はけの良い土壌が向いています。水はけの悪い土壌では高温多湿の時に株が蒸れ、枯れてしまいます
傾斜地や石垣のような、水がたまらずに乾燥しやすい場所で育てます。
水はけが悪い場合はパーライトや軽石、腐葉土などの有機物などを良く漉き込んで土壌改良します。
水やりは植え付け後、根付くまでの間土が乾いたらたっぷりと与えるようにしますが、その後はほとんど必要ありません。
鉢植えの場合は鉢土がよくかわいたらたっぷり水やりしますが加湿に弱いことを忘れずに、水の与え過ぎには注意しましょう。
シバザクラの名所
首都圏では最大級と言われる約80万株のシバザクラが富士山麓の広大な敷地に咲き誇る富士芝桜まつり。
富士山とのコントラストが美しく、マックダニエルやモンブラン、オータムローズなどのシバザクラの他、ムスリカやアネモネ、レンギョウなども楽しめます。
富士芝桜まつりに合わせ藤さんうまいものフェスタも人気です。展望カフェや展望足湯、展望台等の見どころもたっぷりです。
天竜奥三河国鄭公園で開かれている芝桜まつりは標高1,358mほどの所にあり、萩太郎山の頂上付近に広がる色鮮やかなシバザクラの絨毯が見事な場所です。
22,000平方メートルの敷地に40万株のシバザクラが咲き誇っています。
群馬県高崎市にあるみさと芝桜公園にある2.9haの敷地にも季節になると26万株のシバザクラが花を咲かせます。
織姫が置き忘れた桃色のはごろもをイメージしてデザインされた芝桜が見事に咲き誇る様子はなかなかで、4月上旬から5月上旬位が見頃です。
今年の春はぜひお近くのシバザクラのお祭りに出かけてみてください。
(ライター ナオ)