遠吠えの印象が強いコヨーテ。

日本人である私たちにはあまり馴染みのない動物ですが、コヨーテはペットとして飼育することは可能なのでしょうか?

コヨーテについて詳しくお話していきます。

コヨーテの特徴

コヨーテはネコ目イヌ科イヌ属に分類される哺乳類です。

オオカミに近縁で形態も似ていますが、オオカミよりも小型です。

 

極付近以外の北アメリカ大陸に広く分布し、オオカミの衰退に乗じて分布を広げています。

体長は頭胴長が75~101㎝、尾長が30~40㎝、体高が60㎝以内で体重は9~20kgほどです。

 

北野もの程大きくなる傾向があり、体毛は全体的に淡い黄褐色で白い毛が混ざっています。

四肢は黄色がかっていて、尾や胴の背面は灰褐色、腹部は灰白色です。

コヨーテの生態

コヨーテは単独、またはペアの小規模な群れで活動します。

適応力に優れ、都市の周辺で見かけることもあり、通常はネズミやうさぎ、オグロプレーリードッグ、魚などを狩りますが、オオカミのいない地域では群れでより大きな獲物を狩ることもあり、時に人間の残飯や果物を漁ることもあります。

 

縄張りを尿で主張し、遠吠えをし、その遠吠えはコーラスのように明け方と夕暮れ時に1~2分周辺に響き渡ります。

一夫一妻型で年に1回冬に繁殖し、春に子が生まれます。

 

妊娠期間は63日前後で、子育ては両親によって行われますが、前年に生まれた子供が手伝うこともあるようです。子供は秋になる頃には1頭で狩りが出来るようになります。

分布域の北部に生息する個体は繁殖期があり、1~3月。交尾の多くは2月に行われ一回の出産で2~12匹、稀に19匹の子供を産みます。

生まれたばかりのコヨーテの体重は250g程しかなく、2週間で眼がひらき、2~3週間後には巣穴から外に出て5~7週間後には離乳します。

 

オスは巣穴に入ることをせず。エサを運びます。生後3~4ヵ月すると両親と共に行動するようになり、家族で狩りに出かけます。

9か月たつ頃には成獣と同じ大きさになり、メスは1年で性成熟しますが、実際には2年経ってから繁殖を行うようです。

 

天敵はピューマやイヌワシ、オオカミ。

人間の生息域に近い所では家畜やペットを襲うこともあり、人間が襲われ死亡した例もあります。

オオカミや犬との雑種

コヨーテ―は絶滅危惧種と言われているアメリカオオカミとの交雑が懸念されています。

また、イヌとの間の雑種はコイドッグと呼ばれコヨーテよりも凶暴と言われています。

 

しかし、自然交配したものがもととなって現在では一つの犬種として発展し、カニド・ハイブリッドと呼ばれるものもあり、ペットとして可愛がっている人もいるようです。

オオカミのような目つきで、まさにコヨーテと犬の中間の姿をしていて、毛色はウルフカラーやブラウングデーション。耳は立ち、尾は垂れている中型から大型犬サイズです。

性格は犬のような忠実さと慎重さを持ち合わせていて、人間のよきパートナーとなることも多いようです。

ペットとしてのコヨーテ

イヌ科であるコヨーテはかなり賢く、一見ペットになりそうな気もしますが、ペットにするには凶暴で攻撃的な一面があり危険です。

本来は臆病な性格で人間には近寄ることをしなったコヨーテですが、現在では人間に慣れてしまって人間の子供などに襲いかかる例もあるようです。

 

また、遠吠えがかなりうるさいのでペットとしては不向きだそう。

インディアンの間では神の意味を持っている名前で、崇められている存在。いずれにしても飼育には向かない生き物です。

日本の動物園では天王寺動物園や広島の福山市立動物園、山口県の徳山動物園などでコヨーテを見ることができます。気になるかたはぜひお出かけ下さい。

(ライター ナオ)

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