イヌやネコは今やペットとしてのイメージが強い動物で、人間との関りも深くこの両者の見分けはもの凄く簡単です。
またペットとされることは一般的にありませんがタヌキやアライグマも認知度の高い動物と言えます。
しかしこうした外見の似た小動物は素人目に見ると見分けがつかないこともあります。
どの動物にどんな外見的特徴があるのか周知されていないからです。
比較的民家などに表れやすい小動物には他にハクビシンという動物もいます。
ハクビシンでも他の小動物とは違う特徴をいくつか持っており見分けるポイントがあります。
ハクビシンの生態
数多くの分類がされている動物の中にジャコウネコ科という哺乳類がいます。
日本で生息しているジャコウネコ科は唯一ハクビシンのみであり、もともと日本にいた動物ではないとも言われています。
ハクビシンという名前も鼻に白い芯があるように見えるということで付けられています。
顔で見分けるのであれば鼻筋に沿ったこの白い模様の有無に着目すると良いでしょう。
世界的に見てもハクビシンの生息域はアジアに偏っています。中国やマレーシア、インドネシアなどその周辺の国々に分布が広がっています。
木登りが得意な動物なので山林に生息していることが多いですが、民家の床下や屋根裏に潜んでいることもあります。
野生下では群れを作ることもあり10頭を超える大所帯で共同生活していることもあると言われています。
しっぽの特徴
ハクビシンの大きな特徴は顔面の白い模様と、もう一つは長い尻尾です。
日本にいるハクビシンではほとんどがしっぽの先端にかけて特に黒く、自身の胴体と同じくらいの長さを持っています。
体つきはイヌよりもネコに近く、やわらかい体毛に覆われています。
基本的に胴体に対して脚が短く四肢が黒いという特徴がありますが、体色は個体差が大きいです。
大別して全体的に黒っぽいものと灰色っぽいもの、褐色系のものがいます。
主にこうした特徴から見分けることが可能ですが、タヌキやアライグマなどは似ている点も多いのでこれらと比較してみます。
まずタヌキとはしっぽの長さがまったく違います。
ハクビシンがとても長いしっぽであるのに対してタヌキは地面にも届かないほど短くそして太いしっぽです。
さらに模様もありません。
脚が黒いという点では共通していますが、前足の黒い模様がタヌキの場合肩まで伸びているのが特徴です。
次にアライグマとの比較です。アライグマの場合しっぽに縞模様があるので容易に判別が可能です。
また体色も全体的に灰色がかっています。アライグマとタヌキでは耳の縁の色に差があります。
タヌキは耳が黒いのに対してアライグマは白くなっているのが一般的です。
これらとハクビシンとの違いは顔からも見られます。
タヌキとアライグマはともに顔の左右にかけて模様がありますが、ハクビシンはすでに述べたように鼻筋に沿った、顔に対して上下の白い模様が付いています。
食性と人間との関係
ハクビシンは雑食性です。小動物や昆虫、果物や野菜も食べます。
民家に潜んでいることもあるので、畑を持っている場合には特にこれを荒らされる可能性があります。
食害も多く起こっていることから害獣とされることもあり、出現頻度の高い地域では防護対策が施されることがありますが小さな隙間でも侵入することが可能なため深刻な農業被害まで発生しています。
一方で人間がハクビシンに害を与えている例もあります。
土地開発によって生息域が減少し、食料難を起こすことでハクビシンの絶対数が減ってきています。
ハクビシンのしっぽは長く黒い
まとめると、ハクビシンを見分けるための簡単な方法は二つあり、それは顔の模様としっぽを確認することです。
しっぽは非常に長く、そして黒いので、ここに着目して見分けると良いでしょう。
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