皆さんはクリオネという生き物をご存知ですか?

水族館でも展示しているところが多いので水の生き物に興味がある方は知っている方も多いかもしれません。

 

姿形から氷の妖精や天使などと言われていますが、一体この生き物はどんな生態を持っているのでしょうか?

そして、軟体動物と言われていますが貝の仲間に入るのでしょうか?

今回はそんな謎多きクリオネの生態や特徴、貝の仲間なのかどうなのかについて紹介していきたいと思います。

クリオネって一体どんな生き物なの?~生態と特徴について~

クリオネの名前の由来は、1773年に英国王を乗せたグリーンランド沖へのホエールウォッチングでイギリスのフィップ船長が発見したとされていて、ギリシア神話に登場する文芸の9人の女神ムーサイの一人で「祝福する女」を意味するクレイオと言われています。

 

クレイオの正式名称がクリオネ・リマキナと言います。

クリオネの生態は、軟体動物門腹足綱裸殻翼足類ハダカカメガイ科ハダカカメガイ属です。

 

生息地は、野生のクリオネは北海道のみに分布しているようで、海外ではカナダなどに生息しているようです。

通常生活環境は、北極と南極を囲む寒流域で生活しているようです。

 

日本では水族館やスーパーや鮮魚店などで見る事が出来て、販売価格は1000円前後と安く販売されています。

平均体長は2㎝~3㎝です。

 

体の特長としましては、透明な体に左右の翼のような足と小さな頭部の角に透けて見えるピンク~橙色の器官があります。

クリオネは遊泳力が弱く、流水とともにやってきては流水とともに去っていくと言われています。

 

「パッチ」と言われる海流などで自然に集まる群れのような状態で生息していて、海水が7割程度凍ってもその下で生きる事が出来るほど生命力が強いです。

海流が弱い所で半年から一年に一度ミジンウキマイマイを食べれば生きていけると言われています。

水深約0m~600mの所に生息していて、海水に溶けている酸素を体の表面で皮膚呼吸して体内に取り入れています。

 

クリオネは意外と猛獣な肉食生物で、主にミジンウキマイマイを始めとした浮遊性の貝を食べているのですが、捕食する時は頭部からバッカルコーンと呼ばれる6本の触手を伸ばして捕まえます。

 

普段の優雅な姿からは想像できない様からグロテスクだと言われる事もあります。

捕まえたとは養分を徐々に吸収するそうです。

クリオネの平均寿命は2年~3年と言われています。

クリオネは貝の仲間なのか?~クリオネの雑学~

結論から言いますとクリオネは巻貝の仲間です。

クリオネは雄雌両性の生き物で、生殖は2匹のクリオネが腹の部分をくっつけるとそのどちらかがオスになり片方がメスになります。

 

交尾を終えて4時間後にはゼリー状の卵を100個~1000個産卵します。

卵は3日~4日で孵化し、この時はつぼのような殻を持って産まれてきます。

この時期の事を「ヴェリンジャー期幼生」と言います。

 

幼生の頃は、主に植物性プランクトンを食べて生活しています。

それから2週間後に殻を捨てて、あのクリオネの姿になります。

初めからあの姿ではなく、少なくとも産まれてから2週間くらいは普通の貝のように殻を持っている訳です。

 

ですが、ある程度成長すると「多輪形幼生」となり裸の状態になります。

あの姿からは貝の仲間に思えませんが、立派な貝の仲間なんですね☆

クリオネについてのまとめ

今回はクリオネについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

あまり知られていない生き物なので、この記事を見て初めて知った方も多いのではないでしょうか。

クリオネは飼育も可能なので、もし興味がある方は飼育にチャレンジしてみるのも良いでしょう♪

ライターMISAKI