「カブトエビ」って知っていますか?
カブトガニならぬ「カブトエビ」です。
カブトガニ同様、生きている化石とされています。
そんなカブトエビが見かけられるところは一体どこでしょう。
カブトエビは田んぼにいるのでしょうか?
カブトガニの生態と共に、詳しく調べて行きたいと思います。
カブトエビとは?
「カブトエビ(兜蝦、兜海老)」とは、鰓脚綱葉脚亜綱背甲目カブトエビ科の小型の甲殻類です。
日本には3種類のカブトエビが生息しています。
アメリカカブトエビは関東以西で、ヨーロッパカブトエビは山形県と長野県で、アジアカブトエビは鳥取県と近畿地方で生息しています。
アメリカカブトエビとヨーロッパカブトエビは移入種で、アジアカブトエビは在来種です。
カブトエビの大きさは2~3センチです。
頭の形はカブトガニに似ています。
背中には丸い甲羅があり、たくさんの脚があります。
大きな目が2つと、その真ん中に小さな目がひとつあります。
お尻から2本の長い尾があります。
カブトエビの顎には、ノコギリの刃のような鋭い歯があります。
この歯で、簡単に草の茎などを食い切ることができます。
カブトガニは草の葉や茎、根を食べます。
その他には、水生昆虫などの死骸やプランクトンなどを食べます。
カブトエビは生きてる化石
カブトエビは「生きている化石」といわれています。
2億年前からカブトエビは生存していました。
カブトエビはカブトガニと同様、祖先は三葉虫です。
カブトエビは少量の食料で生きられ、体のサイズもとても小さいので、絶滅せずに生き延びてこられたようです。
カブトエビは田んぼにいるの?
カブトエビは田んぼにいます!
日本では6~7月の田んぼで見ることができます。
他には、浅い水たまりや池でも見かけることがあります。
カブトエビは田んぼの雑草を食べたり、産卵の為に水を濁して雑草が育たないようにするので、「田んぼの草取り虫」とも言われています。
1平方メートル当たり、カブトエビが30匹いれば十分だそうですよ。
現在、カブトエビを利用した米づくりの研究が進められています。
カブトエビの産卵と孵化
日本で見られるアメリカカブトエビは全てメスですが、カブトエビは雌雄同体性のため、有精卵を産みます。
カブトガニは孵化してから10日ぐらいで産卵をします。
体の両側にある袋に卵がいっぱいになると産卵を始めます。
脚で砂を掘って産卵します。
田んぼが水抜きされた後には泥の中に卵が残っています。
1年のうち約11ヶ月は卵で過ぎします。
カブトエビの卵の大きさは、直径約0.5ミリで丸型、オレンジ色をしています。
卵の殻は2重構造になっていて、とても固いです。
卵は寒さや乾燥に耐えられるようになっています。
カブトエビが孵化する水温は、12~25度が適温です。
田んぼに水がはられてからだいたい2~3日で孵化します。
孵化したカブトエビの赤ちゃんの大きさは、1ミリぐらいです。
見た目は三葉虫にそっくりです。
脱皮しながら約1.2倍に大きく成長します。
カブトエビは孵化して1ヶ月しか生きられないので、1ヶ月の間に産卵します。
カブトエビは田んぼにいるのかどうかについてのまとめ
カブトエビは田んぼにいるのかどうかと、カブトエビの生態を詳しく調べてきましたが、いかがでしたでしょうか?
カブトエビは田んぼにいます!
田んぼに水がはられてからすぐに孵化して産卵します。
カブトエビは孵化してから1ヶ月しか寿命がありません。
カブトエビは生息地の減少や環境問題などが原因で、年々生息数が減ってきているそうです。
カブトガニが絶滅しないように、カブトガニの保護と対策をしていかなければいけません。
(ライター 雲呑)