スネールという生物は、熱帯魚などで水槽を使っている人にとってはおなじみでしょう。
しかし、水槽なんかもってないという人にはかなりマイナーな存在ではないでしょうか?
「スネール」という名前もなんか珍しい感じですね。
ということで、今回はこのスネールという巻貝について、卵や生態などについてご説明してみましょう。
スネールという生き物について
スネールとは、「巻貝」「カタツムリ」の英単語である「snail」のカナ読みです。
日本では水槽に投入する、または突然混入している巻貝として認識されていることが多いです。
生物飼育用語として一般的にスネールと呼ばれているのは、「サカマキガイ」「モノアラガイ」「レッドラムズホーン」「スクミリンゴガイ」「タニシ」「イシマキガイ」などです。
水槽で魚を飼うと、意図せずにふと卵がたくさんへばりついていることがあります。
ただ、初心者の人なら驚くかもしれませんが、熟練者の人なら「またか」という感じらしいです。
水槽のガラス・水草に2ミリメートル〜4ミリメートルほどの巻貝がいたら、それは大抵は
スネールとされています。
スネールは水草などについていた「卵」が水槽に持ち込まれたことで進入します。
「それなら、水草を買うときに注意して調べれば大丈夫でしょ?」と思うかもしれません、しかし!
不思議なことに、水草を買うときに注意してもなぜかスネールが出てくることがあります。1匹くらいならいいのですが、大量にいるとやはりいやな感じになりますよね。
スネールの生態について
スネールは富栄養化が進んだ用水路・止水域でもみられ、日本にも全国に生息しています。
酸素の少ない水中でも、水面まで登り空気呼吸するので生命力がとても強い貝です。 サカマキガイはゼリー状の透明な卵を至るところに産み付け、水槽内で大繁殖することがあります。
サカマキガイは卵を数10〜100個くらいを、1日〜2日の間隔で産み、一年ほどで死にますが、水温が適度であれば死ぬまで産卵と繁殖をします。サカマキガイは雌雄同体で増えまくり、受精を終えた個体は一匹でも産卵するようです。
水槽に良い面と悪い面がある
スネールという生物は、水槽を使っている人にとってはよい面と悪い面があります。
水槽を使う人にとってスネールを投入することのメリットは、水草の葉やガラスに付いたコケ、水槽に残る糞や餌のカスなどを食べてくれることや、ちょっとした水質の改善等に効果がある点です。
弱酸性の水質の水槽なら繁殖速度も遅く、水槽の生態サイクルによい点だけを利用することができます。
イシマキガイやその近縁種は、海水域で幼生が育つので水槽の中では増殖することもなく、このへんから水槽を使う人から人気が高くなっている点です。
しかし、スマールがいつの間にか混入していたときは、水草の食害や糞・貝殻のカルシウム分による水質の悪化等が起こるので、だいたいのところ忌避されています。「サカマキガイ」「カワコザラガイ」は繁殖力も強いので、見た目も損ねることになります。
この巻貝は「水槽のゴキブリ」とも呼ばれていて、駆除に関する記述が専門本やネットなどでも多くあります。
スネールの駆除方法
ではここで、どうすればスネールを駆除することができるのでしょうか。スネールを駆除するには、卵を処分して元から無くさないといけません。本体を処理しただけではどこかに産み付けた卵があればまたスネールが出てくるからです。
「スネールの駆除をやってもやっても出てきてもういや!」
という人は、水槽を完全にリセットしたほうがよいでしょう。
卵や稚貝を見つけて処分できる場合はメンテナンスした後で再利用することもできるでしょう。
ただし、1匹でも残っていた場合はやはり出てくることになりますが。やっかいですね。
水草に「ホテイアオイ」がいた場合は即刻処分しましょう。
根の間に隠れていることも多いので、やはり安全面のためには絶対捨てた方が良いでしょう。
水槽の水は捨てて中は乾燥させてしばらく放置します。
取り残しの卵・稚貝がいても乾燥させることによって除去することができるからです。
1匹だけならかわいいのに…
嫌われ者のスネール君についてでした。しかし、適量なら水槽のスカベンジャーになったりと、メリットとなる面もあるんですね。
もし水槽にいるのが1匹だけだったら、かわいいなあとも思えるんですけどねえ。
人間っていうのは身勝手なものですね。
ライター名:nabex