「ヤンバルクイナ」って知っていますか?
ヤンバルクイナは沖縄だけにいる鳥です。
ヤンバルクイナってどんな意味があるのでしょうか?
ヤンバルクイナの生態、そして名前の漢字表記とその由来について、詳しく紹介していきたいと思います。
ヤンバルクイナとは?
「ヤンバルクイナ(山原水鶏)」とは、ツル目クイナ科ヤンバルクイナ属の鳥です。
日本の固有種で、沖縄県北部のみに生息しています。
ムナオビクイナ、カラヤンクイナと近縁です。
日本で唯一飛べない鳥になります。
ヤンバルクイナは全長35cmで、翼の長さが16cmです。
翼を広げると50cmぐらいになります。
体重は349~430gです。
上の羽は暗いオリーブ色で、下の羽は白い色の横線が入った黒色です。
顔や喉は黒色で、眼の先に白色の班点があります。
足は赤い色をしています。
くちばしは足と同じ色をしていて、太いです。
ヤンバルクイナはとても美しい外観の鳥です。
ヤンバルクイナの生態
ヤンバルクイナは標高500m以下の広葉樹林に生息しています。
採草地や海岸付近の民家でも見ることができます。
林の中を歩き回りながら生活しています。
ヤンバルクイナは羽を動かす筋肉が発達していないので、ほとんど飛ぶことができません。
縄張りを主張する時は鳴き声を挙げます。
鳴き声は「ケケケケケ・・」です。
また、明け方と夕暮れに鳴き声を挙げます。
夕方になると木に登って、夜間になると樹上で休みます。
これは、ハブなどの蛇から身を守るためです。
カエル、ミミズ、果実、タニシなどを食べます。
土の中にいる小動物は土をほじくって食べ、カタツムリなどの固い殻は割って食べます。
ヤンバルクイナは巣を地面に作ります。
枯れ葉などで簡単に巣を作り、卵を産みます。
5月になると、卵を4~5個産みます。
卵の大きさは直径が5cmぐらいで、短径が3.5cmぐらいです。
白地に茶色の斑点模様が入った卵です。
卵から孵化したヤンバルクイナの幼鳥は、くちばしが褐色で、足は黄褐色になります。
ヤンバルクイナの漢字表記とその由来
ヤンバルクイナの漢字表記は「山原水鶏」です。
その由来ですが、”山原(ヤンバル)”とは、沖縄本島北部を指す言葉です。
“水鶏(クイナ)”とは、クイナ科の鳥のことです。
1981年に新種のこの鳥の確認を行ったチームで名前を考えている時、「ヤンバルクイナ」または「ヤンバルフミル」などの候補があがりました。
ですが、「ヤンバル(山原)」という言葉は当時一般的ではなく、ただの名称だったので、「オキナワクイナ」の方が良いのではないかと言われていました。
ですが、鳥の保護には地元の理解と協力が必要なので、”ヤンバル”という具体的な名前を入れるほうが良いということになりました。
そして「ヤンバルクイナ」と命名されてから、ヤンバルが全国的に知られるようになりました。
ヤンバルは現在、自然の危機にあります。
自然環境の悪化で、ヤンバルクイナの数も減少しています。
そんなヤンバルクイナを守るため、医師や地域の方の様々な取り組みが行われています。
ヤンバルクイナの飼育下繁殖や交通事故対策などをしています。
ヤンバルクイナの漢字表記とその由来について まとめ
ヤンバルクイナの漢字表記とその由来について、ヤンバルクイナの生態と共に詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ヤンバルクイナの漢字表記は「山原水鶏」です。
「山原(ヤンバル)」は沖縄島北部を指す言葉で、「水鶏(クイナ)」とは、クイナ科の鳥のことです。
年々、ヤンバルクイナの数は減少しています。
ヤンバルクイナを守るために、ヤンバルの自然を守っていかなければなりません。
(ライター 雲呑)