皆さんはカワニナという巻貝をご存知でしょうか?

あまり普段見かける事が無い貝なので生態まで詳しく知っている方は少ないかと思います。

 

カワニナは蛍の幼虫の餌として有名ですが、一体どんな貝なんでしょうか。

今回は謎多きカワニナの生態と特徴、そして飼育方法や繁殖方法について紹介していきたいと思います☆

カワニナって一体どんな貝なの?~生態と特徴について~

カワニナの生態は、カワニナ科に分類される巻貝の一種です。

軟体動物門の巻貝の仲間で、雄雌異体となっています。

 

現在日本には40種以上が生息していて、カワニナ属は大きく2つに分ける事が出来ます。

一つ目は、琵琶湖水系のみに生息する固有種群。

二つ目は、全国に分布する広域生息種です。

 

生活環境は、流れが緩慢で低質が泥や砂状の場所を好んで生活しているようです。

カワニナの平均体長は、殻高約30mmで、殻径約12mm程です。

 

体の特長としましては、螺塔は10層ほどになっており、殻口内に赤紫色の色帯が2~3透けて見える事もあります。

生息場所によって大きさや殻の形には違いがあり、通常殻頂は尖っていますが、石灰質の多い山間部を流れる河川では殻頂が欠けているものもいます。

 

オスメスの見分け方としましては、雄雌異体なので見た目で区別を付ける事は出来ません。

カワニナは日中は大人しくしている事が多いですが、日が沈むにつれ活発に行動し始めます。

 

しかし、行動時間も個体によって違いがあり、日中にしか行動しないものと夜間にしか行動しないものと分かれるようです。

基本的に、餌を食べては休憩するのを繰り返しています。

 

冬場は水温が一気に下がるので、ほとんど活動せずじっとしている事が多くなります。

食性は雑食性で、主に石の上などに生えている藻類を食べて生活しています。

 

カワニナには歯舌というものを持っていて、平たいひも状で中央にはおろし金のような歯があり、その外側にはつめを長く伸ばしたような薄く鋭い歯が付いています。

この歯舌を器用に上下に動かして、藻などを削りとり食べているようです。

 

カワニナの天敵となるものは、ゲンジホタルやヘイケホタルの幼虫・鯉・ザリガニ類・カニ類などが挙げられています。

飼育する際は、これらの生き物と一緒に飼わないように気を付けましょう。

 

繁殖期は春~秋にかけて行われます。

メスはオスから精子を受け取り、体の中に取り入れ少しづつ受精させて子供を産んでいきます。

カワニナが繁殖期の間に産む子供の数は、800個~2000個です。

 

成長速度は非常に早く、一年以内には成熟するそうです!

カワニナの平均寿命は6年くらいとされています。

カワニナの飼育&繁殖方法~カワニナの雑学~

カワニナを飼育するには本来生活している環境を再現してあげなければ行けません。

環境が少しでも違ってくると早死にする事もあるんだそうです。

 

大き目の水槽に石灰岩・泥・砂などをセッティングしてあげて、水かさも深めになるようにしてあげましょう。

他にも、装置を取り付け水流を作ってあげたり、水を綺麗に保つように浄化装置なども付ける必要があります。

貝類を飼育するのは結構大変なので、コツを掴むまでは四苦八苦するかも知れません…。

 

繁殖方法ですが、やはり飼育下では難しいかと思います。

卵を産んでも孵化するには汽水が必要なので、孵化せずに終わってしますでしょう。

それよりも、カワニナはかなりの数の卵を産むので水槽の中が大変な事になってしまいます。

カワニナについてのまとめ

今回はカワニナについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

この記事を読んで初めて知った方も多いかと思います。

よくよく調べると食用として扱われる事もあるみたいです!

あまり美味しくないようですが、興味がある方は食べてみては如何でしょうか?

ライターMISAKI