虫類好きの中では比較的メジャーなトッケイヤモリ。
その独特な模様から一度は目にしたことのある人も多いのではないでしょうか。
トッケイヤモリの特徴と生態
トッケイヤモリは爬虫類有隣目ヤモリ科ヤモリ属に分類されるトカゲです。
別名をオオヤモリやトッケイと言い、インド、インドネシア、カンボジア、タイ、中華人民共和国、ネパール、バングラディッシュ、フィリピンなどに分布しています。
全長は25~35㎝、頭部は上から見ると三角形で大型、背面は細かい鱗で被われていてやや大型の鱗が混じっています。
体色は淡青色で橙色の斑点が入っている個体が多いですが、個体の変異や地域の変異も見られます。
斑点は尾部分では帯状に入ります。
トッケイヤモリは森林や民家近くに生息することが多く、名前の由来はその鳴き声からきていると言われています。
食性は動物食で昆虫、クモ、ヤモリ、小型の哺乳類などです。
繁殖形態は卵生。1年間で約1か月おきに4~5回、2~3個ずつの卵を産みます。
卵は26~30℃の気温下で3か月ほどで孵化します。
孵化した幼体は5~7㎝程度。
トッケイヤモリと人間の関係
トッケイヤモリの鳴き声を7回連続で聞くと幸福が訪れると言われ、11回鳴く個体はダイアモンドの瞳を持っているという言い伝えがある地域もあります。
ペット用に安価で大量流通していて日本でも輸入され、ペットとして飼育されることもあります。
トッケイヤモリの飼育方法
トッケイヤモリは飼育はしやすいのですが大きな顎で噛みつくこともあり、注意が必要です。
特に野生個体のものは人に慣れにくく最初は飼育に手間がかかるようです。
大型の種類のヤモリですが実際に飼育するとなるとあまり動き回らないので45㎝程度のケージがあれば飼育は可能です。
準備しなければならないのはヒーターとシェルター、霧吹き、床材。
床材は新聞紙やキッチンペーパー、ペットシーツなどの掃除が楽なもので大丈夫です。
レイアウトなどにこだわりを持つ場合はヤシガラ土が適当デス。
トッケイヤモリの最適温度は25~30℃位。
ケージ内で温度勾配が出来るようにしてあげると良いでしょう。
ヒーターはパネルヒーターが一般的ですが、加熱用のランプなどを使っている人もいます。
シェルターは枝や流木などを立てかけて隠れ家を作ります。
湿度を保ち、トッケイヤモリが環境から水分を補給できるようにします。
観葉植物などを設置してレイアウトを楽しむ場合は植物が光合成出来る環境を作るために照明を設置する必要があります。
エサはコオロギやゴキブリ等の生きた昆虫です。ピンセットからエサを食べる習性がないので、直接ゲージの中に入れ、トッケイヤモリが自然と捕食するのを待ちます。
余りにエサを食べない時は捕まえて怒らせるようにすると口を開けるので、そのタイミングで喉の奥にコオロギを入れるようにします。
成長して体が大きくなったトッケイヤモリは昆虫の摂取量も増えます。
そうなると昆虫の飼育も大変いなってきますので、その場合は冷凍のピンクマウスを人はダニ温めてから与えるようにします。
ミルワームでは栄養不足になってしまうので、よくありません。
トッケイヤモリの寿命は平均5年と言われています。
野生下では天敵が多いので5年に満たないことも多いようですが、飼育下では5年以上生存することもあるようです。
ちなみにトッケイヤモリの販売価格は3000円程度です。
ペットショップやネット販売でも容易に手に入れることができます。
しかし、怪我や病気などを持っている個体も多いので、信頼できるところから購入するのがおすすめです。
興味のある方はぜひ飼育してみて下さい。
(ライター ナオ)