ほんのりとした苦みが美味しいピーマン。

家庭菜園で栽培している人もおおいのではないでしょうか。

そんなピーマンには沢山の害虫がいます。

ピーマンに付く害虫についてまとめてみました。

アブラムシ

アブラムシと一言でいっても、かなり多くの種類のアブラムシがいます。

ナス科の植物によくつくと言われているのは、ヒゲナガアブラムシやワタアブラムシです。

 

ワタアブラムシはアブラムシ類の中でも顕著な害虫です。

体色は黄色や緑、黒色等変化に富んでいて、翅の有るものと無いものがいて、体長は10~17㎜程度。

 

新芽や茎にも寄生しますが、葉の裏に寄生することが最も多いようです。

春から初夏と秋にかけての2回発生しますが、春~秋にかけては単為生殖し、晩秋には有性世代がでて交尾、産卵をします。

 

発生時期は3~11月頃の少雨期で、植物の汁を吸汁します。

吸汁自体はそれほど大きなダメージを植物に与えるわけではないのですが、ウィルスを媒介してモザイク病を引き起こしたり、糞などがすす病の原因にもなります。

ミナミキイロアザミウマ

ミナミキイロアザミウマはメス成虫が10~11㎜で体色は橙黄色。

翅の縁毛が黒いので翅をたたんだ時に合わせ目が背中に黒い筋として見えます。

 

オスはメスより小型で体色が薄いのが特徴です。

卵は直径0.3㎜程度のソラマメ型で半透明。

 

アザミウマは口針を使って表皮に穴をあけ、唾液をちゅうにゅして中の組織を破壊して吸汁します。

未展開の葉が吸汁されるとその後の展開が十分に行われず奇形の葉になってしまい、展開した葉が吸汁されると不規則な白斑や銀白色になり落葉します。

 

果実が被害にあうこともあり、褐色の綿状の傷が見られます。

がくと果実の間に入って果皮を食害するので果実の成長の伴い、縦線状や不規則な形の傷となり、酷い場合は裂果となることもあります。

タバコガ

タバコガ類は若齢幼虫は新芽・蕾・花・幼果を集団で食害します。

中禮幼虫から成熟幼虫になると果実を中心に食害し、害虫の中でも被害は甚大だと言われています。

 

終齢幼虫の体長は40㎜にもなり、食害されると収穫不良や着果不良の原因となり、果実の中に入り込んだ幼虫には薬剤が効きにくいので駆除が大変になります。

また、食害跡からは病原菌の侵入口になるので注意が必要です。

ハスモンヨトウ

ハスモンヨトウは夜間に卵を葉の裏に卵塊で産み付け、2齢幼虫までは集団で葉の裏から表皮を残して食害を始めます。

ヨトウムシの幼虫はシャクトリムシのように歩行し、逃げる時に糸を吐いて落下します。

若齢幼虫に食害を受けてしまった葉は透けて白く見え、葉や周辺の土壌に黒色の糞をまき散らします。

 

ヨトウムシを放っておくと夜間の間に葉脈だけを残すほど葉を食い荒らし、野菜に大きなダメージを与えます。また、新芽を全て食い尽くされていしまい、全く植物が育たなくなることもあります。

ハスモンヨトウの発生時期は4~11月頃で、徳野高温が続く夏場に多いのが特徴です。

ハモグリバエ

ハモグリバエは体長が2㎜程の害虫です。

ハモグリバエの食害跡の特徴ですが、産卵箇所は葉の表面に白い点が現れ、幼虫が葉の中をトンネル状に食い進んだ箇所は、白い筋模様が現れます。

 

放っておくと、葉全体が食害を受けてしまって葉の光合成が行われず、生育不良になります。

発生時期は5~10月頃。

冬は卵で越冬し、春になって暖かくなると発生し始め、晩秋になるまで何度も発生し続けます。

 

他にもヨトウムシ、コアカイガラムシ、コナガ、アオムシ、ハダニ、コナジラミなどもナスに付く虫として有名な害虫です。

これらには全て対応できる薬剤が市販されていますので、発生を見つけたら早めに薬剤を使って駆除することをおすすめします。

(ライター ナオ)