ライオンは「百獣の王」と呼ばれることや強さの象徴として扱われることもあります。

このことはやはりライオンが生態系の上位に位置していることが関係しており、生身の人間が力比べをすると簡単にねじ伏せられてしまいます。

 

そんなライオンの特徴はオスとメスとで役割が大きく異なる社会性を持っていることです。

その社会性を保つため、またライオン界の規則に適応するため成長につれて性格が形成されていくこととなります。

ライオンの生態

ライオンと聞いて最初に思い浮かぶ特徴は「たてがみ」だと思います。

これもただの飾りではなくちゃんとした意味を持っているのです。

まずたてがみはオスしか持っていません。そしてオスは自分を強く見せる必要があり、少しでも体が大きく見えるようたてがみが発達したと考えられています。

しかしそれだけではありません。野生の動物が狩りをするとき、ライオン以外の肉食動物においてもまず相手の喉元に噛みついています。

 

これは弱点を本能的に理解した上での行動です。ライオンのオスは見かけの強さだけでなく実際に仲間を守る必要があり、このたてがみは弱点の首周りを守る効果もあるのです。

常にせわしなく襲い襲われる毎日を送っているわけではありませんが、一度深い傷を負ってしまうとその先長く生きるのは難しくなってしまいます。

そのため動物園などで飼育された場合には20年ほど生きることができても、野生下では基本的に10年も生きられません。

争いによる傷が原因で平均寿命がとても短くなっているのです。

 

食性は主に大きな哺乳類ですが小型の哺乳類から鳥類、爬虫類や昆虫なども食べることが分かっています。

哺乳類が相手となると高度な狩りをすることで食事にありつけることになりますが、基本的に狩りはメスの集団で行われオスは狩りに関しては補助的な存在とも言えるでしょう。

生息域について

現在ライオンの生息している主な地域はアフリカ大陸の一部に限られており、今後の生存が危惧されています。

生息域が徐々に縮小している原因は人間による行動がすべてと言っても良いほどです。

 

大昔、数万年前から数百万年前まで遡るとライオンは人間の次に広い地域で生きていたと考えられていたほどです。

そのため暖かい地域や温暖な季節にしか適応できないということではありません。

特定の季節にしか活動しないということではなく、比較的季節変化に強い動物と言えます。

どんな性格?

人間を積極的に襲うことはありませんが、性格そのものは気性が荒いと言えるでしょう。

特にオスはこうした闘争心を持っていないとライオンのオス社会を生き残ることができません。

 

ライオンの生活パターンはいくつかあるものの一般的なパターンでは群れをなしています。

少数のオスに対してその数倍の数のメスで構成される一つの群れです。

 

その中で生まれたオスは成長するまで守られて育ちますが生後数年後、大人になったオスライオンは群れから追い出され別の群れに入るまで放浪することになります。

オスが大人になってからの生活は厳しく、群れに入るためにも入ってからも強さを誇示し続けなければなりません。

 

強くないと外敵から仲間を守れないという理由だけでなく、メスに相手してもらえないためです。

野生動物としての本能は子孫繁栄が大きな要素です。

オスライオンは自身の子孫を残すために必死でアピールし、そのためには別のオスから群れを奪うことや、そこにいる子供を殺すことも厭わないのです。

ライオンは闘争心を持った性格に育つ

オスは大きなプレッシャーと迫りくる敵と戦い続けなければなりません。

メスにしても上手く狩りができるようにならなければ生きていくことができなくなってしまうので危険を顧みず捕食対象に向かっていかなくてはなりません。

ライオンには強者ならではの苦労が伴うのです。

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