カミキリムシという、虫嫌いな人にとってはちょっと気持ち悪いと思うかもしれない昆虫がいます。
マダラ模様なのがちょっとアレなんですよねえ。
また、ゴキブリに似ているというのも嫌な感じを増幅させています。
ただ、この昆虫の熱心な採集家という人たちもいるそうなんで、世の中は広いですね!
このカミキリムシは、実は鳴き声を持っているんです。
今回はこのカミキリムシの鳴き声について、特徴やメカニズム、鳴く理由などについて紹介してみます。
カミキリムシの生態や特徴を知ろう
カミキリムシの鳴き声について知る前に、まずはこの昆虫について理解を深めてみましょう。
カミキリムシは和名で「髪切虫」といいカミキリムシ科に属している甲虫たちのことです。
この昆虫は大きさや体の色、生息場所や食べる草などによって多くの種類があります。
カミキリムシの種類を全部知っているなんていう人は、かなりの昆虫博士でしょう。
世界中の多年草植物が生えているほとんどのところに生息していて、名前があるものだけでもなんと約2万種類、日本では800種類が生息しているとされています。
前後に細長い体を持ち、長い触角や脚が特徴的です。卵から幼虫になり、蛹から成虫になるという「完全変態」の昆虫です。
食性はほとんどが草食で、植物の花や花粉、木の皮や樹液等を主食にしています。
植物の硬い部分も食べるので、大顎も発達して非常に発達しており、人間が手で触れようとすると咬みかれて血が出ることもあるので気をつけましょう。
カミキリムシの和名、髪切虫というのも、髪の毛を切ってしまうほどの顎を持っているからつけられているそうです。
カミキリムシはいつ/なぜ鳴くのか?
さて、いよいよカミキリムシの鳴き声についてなんですが、実はカミキリムシの鳴き声というのは、上記の「人間が手で掴むとする」ときに発せられるものなんです。
たいていのカミキリムシたちは、手で掴むと「シュッ、シュッ」「キーキー」「ギイギイ」といった鳴き声を発します。
鳴き声の音が出る原理は、胸と腹をこすり合わせて、その摩擦から音が発生されいます。
「ノコギリカミキリ」などは、前翅の縁・後脚をこすって発音しているものもいます。
カミキリムシが鳴く理由としては、このようなことからやはり警戒音・威嚇音とされています。
人間でも誰かに驚かされたり怖いときは、「キャー!」などと叫びますよね?
あれと同じではないでしょうか。
まして、自分の何倍もの生き物に掴まれるんですから、それくらいしますよねえ。
カミキリムシの鳴き声というのは、掴んだ指に振動としてかなり響くので、初めてカミキリムシを採集しようとした子どもなどの場合は驚きのあまり手を離すかもしれません。
しかし、そうして触れてみることで、鳴き声を聞いたり咬まれてわかる痛さというのものも、子供にとってはいろいろなことを体験できる勉強のひとつかもしれません。「若いうちの苦労は買ってでもしろ」という感じでしょうか?
カミキリムシを採集する人も多いとか
世界に2万種類というだけあり、カミキリムシは種類が豊富なので、なかには色柄が美しい種もいて、昆虫採集愛好家の方にはとても人気があるそうです。
朽ち木等、死んだ樹木を食べている種類は、木材置き場等に生殖・産卵で集まることが多く、山などに入らなくても容易に採集ができることもポイントです。
大型の種類は地味な色をしているものが多いんですが、それが子供などにとっては戦闘機とか戦車のようなデザインのフォルムとマッチして「かっこいい」と思う人もいるでしょう。
小型種のなかでもハナカミキリ類は色鮮やかなものが多くて、デザインも特殊なものがいたりで収集家たちから好まれているようです。
世界では食用にもなってます
カミキリムシの鳴き声のメカニズムなどについてご紹介してみました。
虫嫌いの人にとっては「キモい」とされ、昆虫愛好家からは人気があり、木や果実を食べるので林業や農業分野では害虫とされ農家のみなさんからは嫌われているといった、人間にとっては愛憎入り乱れる昆虫なんですね。
また、カミキリムシの大型の幼虫は世界で食用となっているそうです。この幼虫はタンパク質が豊富なんだそうですよ。
でも、いくらタンパク質が豊富でもやはりちょっと食べたくないですよねえ。テレビのゲテモノ食い番組なんかに出てきそうですね!
ライター名:nabex