皆さんはセスジスズメという昆虫をご存知でしょうか?
スズメガ科の中でも町中で最も良く見られる蛾の一種です。
農作物を食い荒らすので害虫としても良く知られています。
今回はそんなセスジスズメの生態や特徴や駆除方法について紹介していきたいと思います!
セスジスズメとは一体どんな蛾なのか~成虫と幼虫の生態~
セスジスズメの生態は、チョウ目スズメガ科の属する蛾です。
生息地は日本各地に広く分布していて、外国ではマレーシア・インド・ニューギニア・中国などにも生息しています。
生活環境は、平地・草地・住宅街など様々な場所に出現するので町中で最も良く見られる蛾と言われています。
成虫の特長は、体長約30mm程で体色は緑褐色、腹側は淡黄褐色をしていて、背中部分に二本の銀白色の線があります。
鋭角的に尖った腹部と翅を持っていて、飛行機のような形をしているのが大きな特徴です。
幼虫の特長は、とにかく他の種類の芋虫と比べてもデカく、体長は80mm~90mm程あります。
体に毛は無くブヨブヨしていて、孵化したての頃は真っ黒ですが終齢になると茶褐色に変色します。
背中部分には黄色の横縞模様があり、両脇腹には目玉模様が7個付いていて、吸盤状の足が生えています。
そして、スズメガ科の蛾の幼虫に共通してあるのは、尾角(びかく)という尻尾のようなものが生えている事です。
この尾角には毒も無く攻撃するために付いているのでも無く何のために付いているのかはっきり分かりませんが、恐らくこの尾角を使って方向感覚とかを掴んでいるのでは無いかと思われます。
発生時期は、春から夏頃は成虫が活発に活動し夏の終わりごろくらいから産卵をし始めます。
秋になるころには卵も孵化して幼虫として活動し、冬が近づいて来ると繭を作って蛹として冬を越します。
そしてまた春ごろに成虫となって姿を現すというサイクルだそうです。
セスジスズメの幼虫には要注意!
セスジスズメの成虫は特に悪さをしないので心配いらないのですが、厄介なのは幼虫です。
幼虫は農作物を食い荒らすので害虫として扱われています。
セスジスズメの幼虫が発生する植物は下記の通りです。
- ブドウ科⇒ヤブカラシ・ノブドウ
- ツリフネソウ科⇒ホウセンカ
- サトイモ科⇒サトイモ・テンナンショウ・コンニャク・カラスビシャク・ムサシアブミ
- ヒルガオ科⇒サツマイモ
- ミソハギ科⇒タバコソウ=ベニチョウジ
- アカネ科⇒フタバムグラ・クササンダンカ
- ツリフネソウ科⇒ニューギニアインパチエンス
- アカバナ科⇒ミズタマソウ
セスジスズメの幼虫の成長速度はかなり早く、自分の体の倍以上の量を食べるので、たったの一日でほとんどの葉を食べつくされてしまったなんて事もしばしばあるんだそうです…。
幼虫が発生した時の駆除方法としましては、何といっても体が大きく目立つので見つけ次第ピンセットや割りばしを使って駆除していく事をオススメします。
殺虫剤を使ったら楽に駆除出来るのですが、セスジスズメの幼虫に関しては体が大きいので薬剤が効きにくいんだそうです。
殺虫剤を使って駆除するなら、孵化した直後の小さいうちが良いでしょう。
食害される前に予防として出来る事と言えば、葉の裏に卵を産みつけられている事が多いので
日頃から葉の表裏をこまめにチェックする事を心掛けましょう。
後は市販の予防ネットなどを使うと良いでしょう。
セスジスズメも含め害虫に農作物を荒らされない為には、事前に知識を身に着けて荒らされないように気を付けましょう。
セスジスズメについてのまとめ
今回はセスジスズメについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?
もっと詳しく知りたいという方は、実際に幼虫から飼育して観察してみるのも楽しいですよ!
ライターMISAKI